日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(62)が14日、東京・文京区のJFAハウスで行われたJ1、J2合同実行委員会に出席し、“体脂肪率の適正化”など「5カ条の要求」を求め、6秒で相手ゴールに迫るカウンター攻撃重視の戦術など“ハリル流”への理解と協力を求めた。

 コンニチハ。皆さんの国に、誇りと大きなやる気を持って私は来ました。(3月の初陣は)とても満足のいく2試合。美しい2試合でした。続けていきたい。

 日本人は仕事熱心です。規律があってメンタルが強い。ただ少しデリケートになっています。W杯で負けて、アジア杯で負けて、ACLも見ましたが、おそらく1つのクラブしかグループを突破できない状況だと思います。18歳以下の試合(プレミアリーグ)も見ましたが、どのカテゴリーも成功していません。ロンドン五輪(4強)が最後の国際舞台での成功でしょう。

 日本は疑問を抱かないといけません。どう向上し、どう世界の強国に追いつくのか。どう(FIFAランク)20位に入るのか。現在の50位から上がるため、私は皆さんの手助けをしたいし、逆に助けも必要。移動距離が長い海外組の疲労回復の文化も根付かせたい。(大仁)会長や(霜田)技術委員長には施設の整備が必要だと要求しています。

 間もなく、私は欧州へ(視察に)向かいます。ドイツ、イングランド、イタリア、ベルギー、スイス。そこでプレーする選手に会いに行く。彼らは難しい状況にある。本田を勇気づけたい。長友には「自信を持て」と言いたい。ACミランだろうがインテルミラノだろうが「代表でプレーしたければ席(定位置)を奪え」と要求するつもりです。

 ブラジルW杯では違う国(アルジェリア)を率いたが、日本の試合も見た。(1-4で完敗した)コロンビア戦は「私たちを殴ってくれ」と言わんばかりの、リスクを負いすぎたサッカーをしていました。選手は失望し「この負けを説明してくれ」と言いたげな表情だった。皆さんにお聞きしたい。日本代表が壊れたままでいいのか。勇気はあるのか。自信はあるのか。日本には、余計なコンプレックスがあると思っている。

 先日(12日)、マンチェスターUとマンチェスターCのダービーを見ました。その後、Jリーグの試合を見ました。大きな違いがあった。フィジカル、プレースピード。日本人は速いが、プレーは速くない。大きな差だ。向上させないと。フィジカル強化は全国で合理的に行わないといけない。

 3月は27人の選手を使った。球際や走行距離、スプリントの統計を取りましたが、ウズベキスタン戦は計115・6キロ走った。115~120キロなら十分なレベル。自分は(基準の)バーを高く設定しているが、いい指標になった。今後は国内合宿などで新たな選手を発掘したい。小さなレベルでまとまりたくない。J2にもいい選手はいたし、皆さんと一緒にモスクワ(W杯ロシア大会)へ行きたい。本当は、こうやってネクタイを締めるよりグラウンドにいる方が好き。ただ説明の義務があるから、ここに来ました。これからもオプチミスト(楽観主義者)でいつつ、世界で一番強い国にだって勝ちにいきたい。負けるのは大嫌いだ。