キリンチャレンジ杯(12日パナマ戦=デンカS、16日ウルグアイ戦=埼玉)に臨む日本代表メンバーが4日、東京・JFAハウスで発表された。森保一監督(50)の最初のA代表メンバー発表となった8月30日は兼任するU-21代表を率いて出場中だったアジア大会の開催地ジャカルタで行ったため、今回が国内で行う初めての発表となった。

今回は、森保監督の初陣となった9月11日コスタリカ戦のメンバーに加え、ワールドカップ(W杯)ロシア大会で16強に入った西野ジャパンのメンバーから、DF長友佑都(32=ガラタサライ)吉田麻也(30=サウサンプトン)酒井宏樹(28=マルセイユ)、MF原口元気(27=ハノーバー)柴崎岳(26=ヘタフェ)FW大迫勇也(28=ブレーメン)が代表に復帰した。

一方で、東口順昭(32=ガンバ大阪)権田修一(29=サガン鳥栖)シュミット・ダニエル(26=ベガルタ仙台)のGK3人は、引き続き招集された。森保監督は質疑応答で、その狙いについて「3人をずっと呼んでいくか決めていない。良い選手なので、ずっと呼んでいくかもしれないが、選びたいと思ったGKもいた」と、他にも招集を検討したGKがいたことを示唆した。

その上で、3人を選んだ理由について「練習する機会、時間も少ない。練習の中で、さらに我々がやろうとする戦術、コンセプトの中でプレーする時間を長くしてもらおうと招集させてもらったのが理由の1つ」と説明。自らが求めているGK像についても語った。

<守備>まず失点を0に防いでもらうよう、安定した守備の部分で自身で止め、他の選手と協力して相手の攻撃のチャンスの芽を事前に摘む。

<攻撃>攻撃の第1歩、起点になれるよう、攻撃の関わりも求めたい。

東口と権田はシュートストップの能力に優れ、難しい体勢からもシュートをはじく安定した守備は、Jリーグでも屈指だ。シュミット・ダニエルは守備面では、196センチの長身を生かしたクロスボールの対応、処理がJリーグでもずばぬけている。また攻撃面でも、育成年代では中盤でプレーしていたことから、足元の技術にたけ、ゴールキックは即、攻撃につながるほど精度が高い。

3人が今季、Jリーグで見せているプレーは、森保監督がこの日の会見で語った、GK像にかなっている。その3人に代表合宿の短い時間の中、自身のコンセプトを落とし込みたいという思いが垣間見えた。【村上幸将】