サッカー女子W杯で初優勝を飾ったなでしこジャパンが、国民栄誉賞を授与されることが2日、政府から正式に発表された。

 佐々木則夫監督(53)が約30分、ギャグなし会見を開いた。「栄誉ある賞をいただき、感動しています。選手はもとより、スタッフ、女子サッカーの30年の歴史の中で支えてくれた方々、W杯で応援してくれた国民の後押しがあったからこそです。普段のスピーチと違った空気ですね。本当に緊張してるんです」。試合前の一発ギャグに焦点が当たったことがあり、ユーモアを交えながらの会見が定番だが、賞の重みからか、この日は一切ギャグは出なかった。

 17日には、ロンドン五輪予選に向けて再集合する。同監督は「賞をいただいて浮かれている選手はいないだろうけど、初日のミーティングでしっかり気持ちを切り替えるように、話をします」。W杯優勝の偉業は忘れ今回は、新たな挑戦をテーマに、再チャレンジする。

 国民栄誉賞受賞者らしく、女子サッカーにとどまらず、スポーツ界全体の発展を望んだ。政府から、女子サッカーへの投資案が浮上したが「今はどのスポーツも厳しい。そういうところに目を向けてもらいたい。サッカーはJOC(日本オリンピック委員会)からもサポートしてもらっている」と、スポーツの底辺拡大を願った。【盧載鎭】