7大会連続7度目の出場となる日本(FIFAランキング24位)が、優勝4度の強豪ドイツ(同11位)に2-1で逆転勝ちし、初戦を大金星で飾った。

MF三笘薫(25=ブライトン)は、後半12分にDF長友に代わりピッチに入り、初めてFIFAワールドカップ(W杯)の大舞台に立った。後半26分のMF堂安の同点弾をお膳立てし、逆転してからも得意のドリブルで時間をつくり逃げ切りに貢献した。

三笘にとって、初のW杯は驚きの連続だった。勝利の瞬間について「引き分けになって、みんなこれでいいと思った。まさか、2点目が入るとは思わなかった」と率直な気持ちを明かし「前半の戦い方もそうですし、チームとして準備した結果」と振り返った。

結果に続いて驚きだったのは、後半から3バックにシステムを変更したことだった。「僕たちも、ここで3バックをやるとは思ってなかった。監督としてはその可能性を示唆していたが、ぶっつけ本番の所は正直ありました」。

三笘は左のウイングバックでプレー。所属チームでも経験しているポジションだった。意図的に高い位置をとり、後ろのスペースをつくり、ボールを奪ったらカウンターで出て行くことを意識した。堂安の得点場面では、三笘が左サイドからドリブルで駆け上がり、MF南野へパスを送ったことから生まれた。「(南野)拓実くんが素晴らしい動きをした。拓実くんのシュートの可能性を信じて(堂安)律も入りましたし、チームとしての結果」と振り返った。

後半のシステム変更をきっかけに、圧倒された前半とは別チームに変化し、大金星をつかんだ。森保監督の采配がズバリ的中し、三笘は「最初から3でいったこともない。そこで決断した監督は素晴らしい」と指揮官の采配に敬意を表していた。