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コラム「michi's EYE 〜元日本代表・村上睦子がみたレッドウェーブ

日本代表の中畑、石川に望むこと


 リーグは中断期間に入りました。ここまで富士通は14勝6敗の3位。ガードの先発が固定されない時期もありましたが、期待の中畑が調子を戻してプレーオフ進出圏内にいます。後半に期待したいと思います。

 さて富士通からは中畑と石川が、2日に開幕した東アジア大会に出場しています。今回の日本代表は25歳以下の若手が選出されているので、来年の世界選手権さらには2012年のロンドン五輪に向けてのアピールの場でもあり、アジアのレベルで自分のプレーが通用するかを見極めるチャンスでもあります。

 ただし今回はリーグ戦の合間に東アジア大会が行われることもあり、チーム練習をする時間もなく大会を迎えることになります。言葉は悪いですが「異なるチームから数人ずつの寄せ集め集団」での戦いとなり、息の合ったコンビネーションプレーをするのは難しいと思います。それを踏まえつつ2人にアドバイスを送るならば、中畑はガードなので、まずはいつも以上に声を出していく事。そして自分のプレーをしながら周りをしっかり見て、他の選手の動きに合わせていくのがベストでしょう。フォワード(富士通ではセンター)の石川は長身をいかしてリバウンドに常に絡めるように頑張ってもらえたらと思います。国内で戦うのに比べリバウンド争いへの当たりは強烈です。そんな中でボールを確保できれば富士通に戻ってからのプレーにも自信が持てるはずです。

 話は変わりますが、私が初めて日本代表に選出されたのはシャンソン化粧品入部2年目の1990年のことでした。それ以降、日本代表として日の丸の付いた制服を着てオリンピックや国際大会に行くというのは感慨深いものがありました。

 先日の事業仕分けで蓮舫参院議員らからスポーツ予算縮減の話が出ましたが、私は非常にさびしく思いました 仕分けの人からは「マイナースポーツに補助は必要なのか」「五輪は参加することに意義があるはずだったが、今はメダルに意義があるのか」と言った意見が出たそうですが、そういう人たちはスポーツのことを本当に分かっているのでしょうか。マイナースポーツと言われる競技にも情熱を注いで頑張っている選手もいるのです。そこへの金銭的援助を絶ってしまえば、今以上のレベルアップを望むのは難しくなります。そういう競技にこそサポートをしなければ日本でやりたいという人がいなくなってしまうのではないでしょうか。またトップレベルの選手にとっては参加するだけでなく、メダル(1位)を目指して取り組むこと、勝とうという気持ちを持って取り組むことにこそ意義があると思います。お金がすべてではありませんが、一番高い所まで上り詰めるためにはいろんな経験が必要で、それにはそれなりのお金は必要だと思います。

 最後は愚痴っぽくなってしまい、すいません。どんなスポーツでも応援しているチームや国が勝つことで感動を与えられます。代表のユニホームを着る中畑や石川らには「国民の皆さんに感謝し、プレーで感動を与える」。そんな気持ちで今大会に臨んでほしいです。

※次回は、12月17日更新予定です。

村上睦子(むらかみ・ちかこ)
 1970年生まれ。愛知県常滑市出身。現姓・岩屋。星城高卒業後、89年にシャンソン化粧品女子バスケットボール部に入部。165センチの身長ながら的確なパスワークと突破力を武器にポイントガードとして活躍した。シャンソン化粧品の10連覇のうち90-91年シーズンから98-99年シーズンの9回の優勝に貢献。その間、新人賞、3回のMVP、7回のベスト5を受賞した。日本代表では92年、98年の世界選手権、96年のアトランタ五輪に出場。アトランタ五輪では7位入賞を果たし、97年には米女子プロバスケットボールリーグ(WNBA)ニューヨーク・リバティのトライアウトにも挑戦した。99年のシドニー五輪アジア予選を最後に現役を引退。現在は子供たちを対象にしたバスケットボール教室などを行っている。

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