アンニョンハセヨ~! アン・シネです。夜には虫の声が聞こえ、秋の気配が深まってきましたね。いよいよ気持ちのいいゴルフシーズンです。今週の「サランヘヨゴルフ」のテーマは「朝一番のティーショット」です。平常心でここを切り抜けて、気持ちよくスタートできれば、流れに乗りやすくなります。


息を深~く吸って深~く吐く。もう1度深~く吸って深~く吐く
息を深~く吸って深~く吐く。もう1度深~く吸って深~く吐く

スタートホールのティーショットは緊張するものです。プロでも同じですよ。10年くらいプロとしてツアーを回っているワタシのような選手でも、最初のティーボックスに立ったときには緊張します。ギャラリーがたとえ1人でも、1000人いても同じです。

緊張したままだと、余計な力が入ったりしていいことはありません。だから、ワタシがこれをどうやって切り抜けているかをお話ししますね。

まずフェアウエーを向いて大きく深呼吸します。緊張すると呼吸は早くなるので、これを落ち着かせるためです。深~く吸って深~く吐く。これを何度か繰り返します。必要なら、縮こまってしまった体を軽くほぐします。深呼吸を続けながら、胸を張って肩の力を抜いて、さあ、ティーアップ。これでずいぶん、楽になるはずです。

どこで試合をしているときも、緊張するたびにワタシは深呼吸をしています。これが緊張をほぐす基本。深く息を吸って、深く吐きながら素振りをしたり、アドレスに入ったり。深呼吸しながら打つこともあるほどです。

スタートホールのティーショットが緊張するのは、ワタシだけではありません。その日のプレーを占うという大きな意味を持つ最初の1打は、多くのプロたちも緊張するものなのです。「自分は朝イチに緊張してしまう」と考え、余計に硬くなってしまうアマチュアの皆さん、プロだって同じ人間だと聞いて少し安心しましたか? 大事なのは、緊張してしまう自分をきちんと認めてあげること。緊張した状態の自分としっかり向き合わなければ、これを解消することなどできません。自分の精神状態がどうなっているかを、いつも確認してみましょう。「あ、今、緊張しているな」ということを自覚して、それに対処しましょう。

硬くなったまま、プレーに入るのは最悪の選択です。まず、自分がこれからボールを打っていくフェアウエーをながめて、ひと息つきましょう。広大なゴルフ場の気持ちいい光景をながめてほっとしたら、大きく深呼吸。そのままティーアップして素振りやワッグルをして、自分のリズムでアドレスに入って打つ。これだけです。「飛ばそう」とか「いいとこを見せてやろう」とか「○○(スコア)で回ろう」などという邪念は浮かべず、できれば自分の打つべき球をイメージするだけ。これですんなりスタートしていけるはずです。さあ、やってみてください。

アン・シネのティーショット連続写真
アン・シネのティーショット連続写真

◆取材構成=遠藤淳子(清流舎)

◆撮影=河野匠

◆取材協力=ザ・インペリアルCC(茨城県稲敷市)