どーもです。連日紹介してきたミズノですが、いよいよ今日紹介する「JPX921ツアー」アイアンがラストとなります。パッと見小振りでかなりシビアそうですが、その見た目さえクリアできれば、実際は結構扱いやすさもあるのかなと感じました。この見た目だと「ミズノプロ5」や「同7」シリーズ辺りが競合にもなりそうな気配も感じますが・・・。何はともあれ、いってみましょう。


まずは見た目から。


4モデルとは見た目からして別モノ!先代「JPX919ツアー」ほどトゥ側バックのボリュームが確保されていない感じでした。まあ、他の3モデルと比較すると、嫌でも背筋が伸びそうなオーラを発しています。

フェースもコンパクト。4モデル中最も小振りでした。形状的には、先代よりもややトゥが立っているような印象。「JPX921フォージド」がそのまま小振りになった感じかな。

ソール幅も狭め。4モデルでは最も狭く、ある程度ダウンブローで打ち込んでの抜けの良さを意識した結果かなと思います。

ネックはストレート。写真の撮り方かもしれませんが、チョー出っ歯!! しかも、ボディも薄いっす!! 先代はややファット気味な印象もありましたが、ニューモデルはなんか、シビアそうな…

構えてみるとこんな感じ。顔、ちっちぇ~!! まあ、ミズノらしさでもありますが、見た目からはシビアさしか伝わってこない印象でした。正直、ミズノプロと言われても納得しちゃいそうな顔つきでした。

今回試打したのは、スチールシャフト「ダイナミックゴールド120」S200フレックスシャフト装着モデルの#7。スペックは、ロフト角34度、ライ角61.5度、長さ36.75インチ、総重432g、バランスD2。シャフトスペックは、重量118g、トルク未発表、手元調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用です。


持ってみた感覚ですが、重量的にはヘビー級。レンジでなら振れるけど、今のボクにはラスト3Hできつくなりそうな感じ。グリップはやや太めでした。ワッグルしてみても、それくらいではヘッドはほぼ動きません。素振りしてみると、なんかダイナミックゴールド特有の粘り感があまりないような気も・・・ってこれはシャフトフィーリングで触れます。


実際に打ってみると、やっぱり飛びますわ~!! ロフト角34度はマイアイアン(キャロウェイ「Xフォージド(2013)」)の33度に対して1度寝ているけど、飛距離が5~10y飛んでいました! さすがに8年も経つと、アイアンもガッツリ進化するんですね。メチャクチャ上がりやすいですし、ヘッドが小振りな分、操作性もそこそこの高さです。この操作性については、ボクレベルで充分扱えそうに感じますが、スイングのミスはしっかり出球のミスにつながるシビアはあります。「JPX921ホットメタル」ほどアバウトには打てないし、ミスヒットの寛容性もそこまで高くはないけど、つかまえようと思えばつかまるし、逃がそうと思えば逃がせます。いい意味でミスをミスとして気付かせてくれるモデルのように感じました。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら

【3球平均】

HS37.9m/s、初速48.3m/s、打ち出し角19.2度、バックスピン量4437.8rpm、サイドスピン-1395.7rpm、飛距離168.2y

【ベスト】

HS38.4m/s、初速48.9m/s、打ち出し角18.6度、バックスピン量4530.7rpm、サイドスピン-1401.5rpm、飛距離170.3y


打感はマイルド系。「JPX921フォージド」同様ボールのつぶれ感を存分に感じられるモデルで、ボク的にはより分厚いインパクトの印象でした。音は小気味の良いシャッター音!


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


弾道的には高弾道ですね。ロフト角を考えればこの打ち出し角は妥当かもしれませんが、にもかかわらず飛ぶという秘密はスピン量にありそうですね。「JPX921フォージド」が31度で約4400rpmでしたが、この「同ツアー」は34度でほぼ同じ。重心位置が低いってことなのかな!?


出球傾向は、ボクのスイングでやや強めのドロー。ですが、前述通り、つかまえようと思えばつかまえられるし、逃がそうと思えば逃がせます。つかまらないクラブでつかまえようとするよりも、つかまりが良いクラブで逃がすほうが打ちやすいように感じていますが、まさにそんな感じでした。


振り感ですが、シャープに振れますね。シャフトフィーリングですが、この「ダイナミックゴールド120」、過去にも打っていると思うのですが、今回改めて打ってみると、従来モデルよりもピンピンした感じがあって、あのタメ感というか粘り感をあまり感じられなかったんですよね。ヘッドとの相性なのかは判断がつきませんけど・・・


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS43m/s以上にオススメですね。しっかり重量級なので、まずはこの重量を18ホール通じて振り切れることが最低条件になると思います。その上で、やはりある程度スイングが固まっている方向けのイメージ。ミズノプロの7シリーズとターゲットがかぶりそうなイメージもありますが、「JPX」自体ある程度扱いやすさも意識したモデルでしょうし、おそらく飛距離も意識しているはずなので、食い合ってはいないと思います。


ボクが使うとしたらの順列は「フォージド」>「ホットメタル」>「ツアー」>「ホットメタルプロ」でした。飛距離低下が著しいので、ホットメタルもいいっすね(笑)

<ミズノ「JPX921ツアー」アイアン>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:8.5▽上がりやすさ:9▽操作性:10▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:10▽ミスの許容度:7

■ヘッド:マイルドスチール(S25CM)

■シャフト(重量/トルク/調子):「ダイナミックゴールド120」(S200=118g/未発表/手元調子)

■価格:6本(#5~PW)セット11万4000円+税、単品(#4)1本1万9000円+税。