どーもです。今日紹介するのは、PRGRのニューモデル「05」アイアンです。“HS40m/s前後のあなたへ”とうたっていることから、昨日まで紹介した「LS」シリーズに対応するモデルかと思われます。「LS」シリーズにアイアンがライアップされていないことからも、間違いないと思います。「LS」シリーズのアイアンに位置付けにしなかった理由はわかりませんが、おそらく単体での使用も意識してかなって。その辺も確認できればと思うけど、果たしてボクで分かるのかが問題ですなw というわけで、早速いってみましょう。


まずは見た目から。


構造的にはポケットキャビティタイプ。軟鉄鍛造ボディにニッケルクロムモリブテン鋼のフェースを合わせた複合アイアンになっています。トゥ側バックフェースのブーメラン模様が「LS」シリーズのソールを思わせますね。

フェースはセミラージ。形状的には「02」アイアンを思わせる感じかな。

ソール幅はフェースの大きさに対して適当かなって。でも、一般的なモデルと比較するとセミワイド系になるかな。リーディングエッジとトレーリングエッジをしっかり設定することで、突っかかり防止と抜けの良さを意識したモデルのように感じます。

ネックはセミグース。ボディはやや厚みが確保され、フェース下部に結構ボリューム感がありました。

構えてみるとこんな感じ。ボク的には、やはりやや顔が大きめに感じますが、恐らくこのアイアンのターゲット層が構えたら、安心感と信頼感が得られそうな顔だと思います。

今回試打したのは、カーボンシャフト「MCI FOR PRGR」SRフレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト角30度、ライ角62度、長さ37.5インチ、総重量364g、バランスD0。シャフトスペックは、重量52g、トルク3.3、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用です。


持ってみた感覚ですが、重量的にはさすがに軽め。グリップもやや細めでした。シャフトを手でしならせてみると、そこそこしなります。まあ、SRフレックスらしい硬さに感じました。しなりポイントは真ん中からやや先辺りに感じました。ワッグルしてみると、ヘッドの動き方はやや大きめ。でも、素振りしてみると、それほどヘッドが走るような感覚はなかったかな。


実際に打ってみると、めっちゃ球が上がりますわ~!! ロフト角30度とストロング気味ですが、ドーンと上がってスピン量少なめの棒球イメージでした。スカイトラックデータでも18~19度台で、これはマイアイアンの#7(33度)の17~18度よりも安定的に高めって!! どうなっちゃっているのかなって、まじまじとヘッドを見てしまいましたw 軽量モデルかつそこそこしなり感のあるモデルなので、ボクの場合、持ち球の腐れフックが心配でしたが、杞憂でした! つかまりはもちろんいいですが、いつも通りのスイングよりもストレートに引いてヘッドをストレートに出してやるイメージで、スカイトラック弾道が打てました。この重量帯にしては弾道がそろっていたと思います。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら

【3球平均】

HS38.8m/s、初速49.4m/s、打ち出し角18.7度、バックスピン量4662.9rpm、サイドスピン-915.6rpm、飛距離173.5y

【ベスト】

HS39.2m/s、初速49.9m/s、打ち出し角18.2度、バックスピン量4692.6rpm、サイドスピン-881.6rpm、飛距離175.5y


打感は弾き系。パチンといった軽快な打音の影響があったかもしれませんが、硬さを伴う感じではなく、マイルド感も若干兼ね備えた打感でした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータがこちら

弾道的には高弾道。ロフトを考えれば文句なしでしょう。スイングで球を上げようなどは一切不要です。レンジで試しませんでしたが、この原稿を書いていてふと思ったのは「林とかに入った時に高さをおさえられるかな?」でしたが、まあ、それは蛇足ですね。スピン量はやや少なめのイメージですが、ボクレベルでも、ちょっと打ち込むイメージだと気持ち増えていたようにも思います。


出球傾向は、ボクのスイングでドロー系。オートマチックにつかまるイメージですが、決してつかまりすぎる感じではなかったのが好印象。前述通り、インサイドアウト系のボクが、ストレートに引いてストレートに出すイメージでドロー系でした。


シャフトフィーリングですが、本家「MCI」は重量級のモデルしか打ったことがないので…。振り感としては、中調子をうたっていますが、ボク的にはもうちょっと先が動く感じの先中調子系に感じました。意外と打ち込んでいっても極端な挙動はありません。どこかがギュンとしなるイメージではかく、素直な切り返しからインパクト前で気持ちヘッドが走るイメージでした。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40m/s±2m/s辺りにオススメですが、上限は42m/sくらいかな。基本的にはオートマチック系アイアンで、とにかくラクに球が上がって、高さで止めてくれそうな感じでした。もちろん払い打ち系でもがっつり上がるモデルですね。つかまりも程よいイメージで、決してつかりすぎのイメージではなかったです。「LS」シリーズとコンセプトは似ていますが、メーカーとしては単体での使用も意識して、敢えて「LS」シリーズにとしなかったのではというのが、ボクの結論です。ラクに飛ばして止めたい払い打ち系フェードヒッターにぜひ試して欲しいモデルでした。

<PRGR「05」アイアン>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:10▽上がりやすさ:10▽操作性:8▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:9

■ヘッド:【#6~P】ボディ=軟鉄(S20C)、フェース=ニッケルクロムモリブデン鋼(SAE8655)【48度、52度、57度】軟鉄(S20C)

■シャフト(重量/トルク/調子):「MCI FOR PRGR」(S=55g/3.1、SR=52g/3.3、R=47g/3.5/中調子)※Sは注文生産

■価格:5本(#6~P)セット13万円+税、単品(48度、52度、57度)各1本2万6000円+税。