どーもです。日幸物産のニューモデル「DIRETTO」ドライバーを試打出来ました。俳優の渡辺裕之氏がアンバサダーを務めるモデルですが、ゴルフフェア2021で見かけてから、コラムでおなじみの筒康博氏に試打クラブをお願いしていたモデルです。いわゆる地クラブですが、こういうクラブは大手メーカーでは作れないかもしれないですね。もちろん、そういうところに切り込めることこそ、地クラブの強み! というわけで、早速いってみましょう。


まずは見た目から。


ソールを見ると、やや小振りなヘッドかなって。実際は450cm3でした。ネック側にウエートが装着されているので、ある程度つかまりを意識したモデルでしょう。ちなみに、標準は8g装着で、別売りウエートは5g&12g。また、ソールのフェース側後部にはミゾが刻まれていました。

フェースはディープ。しかも、かなりのディープ!! 最近ではなかなか見ることがなくなった形ですね。

ボディもディープ。しかも、がっつりディープで、クラウンもこんもり。さらにハイバックで、正直見た目からは「打てるかな…」って感じ。

後ろ姿ですが、やっぱりディープ。トゥが立っているのが特徴的かな。

構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面積は小さめで、洋ナシ型ですね。大型の丸形ヘッドに慣れると、最近では珍しい形状かなって思っちゃいます。写真の撮り方でフェースがかなり被っているように見えますが、実際には1度被っているだけでした。

今回試打したのは、三菱ケミカル社製「Dimana PD 60」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角10.5度、ライ角60度、長さ45.5インチ、総重量313.1g、バランスD0.5。ヘッド体積450cm3。シャフトフレックスは、重量64.5g、トルク3.3、中元調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはいい感じ。グリップもいい感じの太さでした。シャフトの三菱ケミカル「Diamana PD」は白マナの第5世代となるニューモデルです。かなりしっかりしていて、手でしならせるくらいではそれほどしなりません。グリップを両手で固定して、ヘッドを上下させる感じでそこそこしなるイメージ。しなりポイントは真ん中よりも気持ち手元側だったかな。ワッグルも本気のワッグル(w)でやっとしなる感じ。ヘッドバランスがやや軽めなことも相まって、かなりシャープに振れそうなイメージでした。


実際に打ってみると、結構いい感じなんですよね。あの見た目に加え、シャフトが白マナの系譜とあって、ぶっちゃけ「ボクで打てるのかな…」という先入観タップリで、勝手にハードルを上げていたのかもしれません(笑)。そんなこともあってか、「あれ、なんかいい感じ!!」って。「ディープヘッド=高重心」も思い込みで、おそらくこのモデルは低深重心。しかも、重心距離も短めかなって。実は最初の何球かは「結構つかまるな~」って感じのフックでしたが、ヘッドを打ち出したい方向に放り出して、しっかり振り切ることを意識すると、いい感じにつかまったドローボールが打てました。しかも、打ち出し角、打ち出し方向がそろって、飛距離も安定的に飛ぶという、ある意味奇跡的な結果。打ったボク自身がビックリ(笑)


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS42.0m/s、初速61.1m/s、打ち出し角15.6度、バックスピン量2812.2rpm、サイドスピン-142.1rpm、飛距離243.9y

【ベスト】

HS41.8m/s、初速60.8m/s、打ち出し角16.1度、バックスピン量2737.8rpm、サイドスピン-39.1rpm、飛距離244.1y


打感はソリッド系。何度も書いていますが、ゴルフ体験主義的ソリッド系は弾き感とマイルド感がいい感じに混ざった感じ。芯を食うとこのバランスがいい感じですが、若干外すと硬さが勝つ感じはありました。音はサスティン短めの中高音系。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら

弾道的には高弾道。スピン量も適量かな。見た目的には重い弾丸ライナー系。一生懸命振らなきゃと思わせる見た目&組み合わせですが、実はそんなことはなく、しっかり振り切ることだけ意識すれば、あとはクラブがなんとかしてくれそうな感じでした。


出球傾向は、ボクのスイングでいい感じのドロー系。ひと昔前のディープヘッドに先入観があると最初は尻込みしそうですが、とにかく振り切ることだけを意識すればOK!


シャフトフィーリングですが、白マナ第5世代となる「Diamana PD」の60Sは意外と打ちやすいというか、シャープに振り抜きやすかったです。白マナの系譜というだけあって、切り返しでほんの少し手元がしなって、タメを作ってくれる感じはしっかり継承していました。ボクが持っていた歴代モデルのイメージよりも、やや先端がしっかりしたイメージがあって、ダウンからインパクトにかけてヘッド走るような印象はほとんど感じません。そのせいか、ボクのようにフェースが開く傾向があると右にドーンとプッシュアウトの傾向はありました。「元調子系=ハード」の固定概念がありましたが、ここ最近ではそれも崩れつつあるように思っていますが、そもそもそんな風に思っていたのはボクだけでしょうか!?


今回ボクが試打した限りでは、このスペックで最低HS42~43m/sは欲しい感じかな。かなりのディープタイプですが、実際に打ってみるとこれまで「ディープボディ=難しい」は完全崩壊。ある意味オートマチック系で、しっかり球が上がる、つかまるという意味では、初心者でも打てそうなモデルです。シャローな大型ヘッドで球がつかまえ切れない方にオススメかな。ゴルフ歴が長い方ほど、ディープボディの難しさを知っていると思うので、そういう意味でも、大手メーカーは恐らくこの見た目のモデル自体を出せないでしょうね。ある意味ニッチですが、ある意味存在価値が高いモデルでした。


かなり好印象だったので、ラウンドに実戦投入してみました。その結果は明日からのラウンドレポで扱うので、ぜひぜひ、お付き合い下さい。

<日幸物産「DIRETTO OP.2」ドライバー>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:9.5▽操作性:9▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ=6-4チタン、フェース=DAT55G、ウエート=5g(スレンレス) ※別売り12g(タングステン)

■価格:ヘッドパーツ1個5万円+税