どーもです。今日紹介するのは、テーラーメイドの限定販売モデル「P7TW」アイアンです。言わずと知れた、タイガー・ウッズ使用モデルですね。このアイアンでZOZOチャンピオンシップを勝ったのはまだ記憶に新しいところです。そんなアイアンをアマチュアゴルファーが打ったらどうなるのか!? そんな視点でレポできればと思います。では、さっそくいってみましょう。
まずは見た目から。
ザ・マッスルバックですね。バックフェースをトゥ・ヒールを横切るラインとソールに刻まれたラインが、なんか良い感じ!! トゥ側の丸みが、抜けの良さを感じさせます。なお、打感向上のため、バックフェースにタングステンが装着されているようですが、どこの装着しているのかは見た目では分かりません。
フェースは小振りです。まぁ、当然と言えば当然ですよね。で、形状的には、ネック側とトゥ側の縦幅がそれほど大きく変わらないので、やや四角っぽいイメージでした。
ソール幅は狭め。もちろん、打ち込んでの抜けの良さを意識していると思います。また、リーディングエッジとトレーリングエッジ方向にラインが入っていますが、これも抜けの良さを意識してですかね!? 打ち込む方向なので、単なる模様ではないと思うのはボクだけでしょうか?
ネックはストレート。ボディは意外と幅があるんですね~!!
構えてみるとこんな感じ。トップブレードの薄さは、さすがマッスルバックですね。顔も小さくて、いかにもって感じでした。
今回試打したのは、タイガーのこだわりを忠実に再現しているためロゴはありませんが、スチールシャフト「ダイナミックゴールド ツアーイシュー」X100フレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト角35度、ライ角61.5度、長さ37インチ、総重量450.5g、バランスD3。シャフトスペックは、重量130g、トルク1.5、手元調子。
試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。
持ってみた感覚ですが、重要的にはずっしり重量級です。重めが好きなボクでもちょっと重めの印象でした。グリップも太めでした。シャフトですが、「ダイナミックゴールド」X100というだけで、イメージ的に「硬い」「ハード」と思ってしまいます。実際手でしならせてもほとんどしなりませんし、ワッグルしてもヘッドはほぼ動きません。その分ヨレもなくブレずに振れそうですけど、素振りレベルではしなり感は一切感じませんでした。
実際に打ってみると、ナイキ時代のようなとがった印象はなく、意外にも「あれっ、打ちやすいじゃん!!」というのが第一印象でした。ボクレベルのえせダウンブローでも、しっかり球が上がりました。マッスルバックアイアンですから、以前より打ちやすくなったとはいえ、ある程度打ち込める技術は必要です。払い打ち系でコックが早くほどけるタイプはNGでしょう。また、タイガーがこだわったという打感ですが、意外と硬め。もっとムニュッとした分厚いインパクトが好きなのかと思っていましたが、ボールのつぶれ感はありつつ、そこに良い感じに弾き感というかしっかり感がある感じでしたね。バックフェースにタングステンを埋め込むことでこの打感を演出しているようですが、単純に「軟鉄にタングステンを埋め込むとこういう打感になるんだ!」って思いました。まあ、しっかり芯を食えば飛ぶ。芯を食わなければ飛ばないだけ。決して飛びすぎることのないアイアンでした。
スカイトラックの弾道データはこんな感じで
その各球データはこちら。
【3球平均】
HS37.3m/s、初速47.6m/s、打ち出し角21.4度、バックスピン量5644.9rpm、サイドスピン-943.1rpm、飛距離161.8y
【ベスト】
HS37.6m/s、初速48.0m/s、打ち出し角21.6度、バックスピン量5308.7rpm、サイドスピン-1076.1rpm、飛距離164.2y
打感は前述通りで、マイルドさの中にもしっかり感がある感じ。ゴルフ体験主義的なソリッド感とはまた違った感じでした。音は気持ちいいくらいのシャッター音でした。
弾道はこんな感じで
そのスカイトラックデータはこちら。
弾道的には高弾道です。ただし、「ある程度ダウンブローに打ち込めれば」という条件付きですね。ロフト角35度で160yは、ボクのイメージでは若干飛んでいるかもしれません。でも、スピン量は適量イメージでした。このスピン量なので、決して低重心モデルではないと思います。
出球傾向ですが、ボクのスイングで軽いドロー系ですが、これはもうスイング通りでしょう。芯を外したときのクラブがカバーしてくれる幅は、いわゆるマッスルバックアイアンと同じようなシビアさに感じました。
シャフトフィーリングですが、ぶっちゃけ鉄の棒! ボクレベルではしなりを感じません。「ダイナミックゴールド」特有の手元のしなり感も感じられません。ですが、捻れ感なくシャープに打ち込める印象でした。
今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS43~45m/sは欲しいでしょうね。最低限の技術として、ある程度ダウンブローに打ち込める技術は求められるでしょう。でもこれは「タイガーモデルだから」ではなく、マッスルバックアイアンに求められるのと同じです。「芯を食っても飛びすぎない」というのも他のマッスルバックアイアンと同じようなコンセプトだと思います。では何がタイガーモデルなのか。ボクが実感できたのは、見た目と打感です。一部の上級者を除いた大半のアマチュアゴルファーにとっては、決して実戦的なモデルではないでしょう。もちろん、メーカー的にもその辺を理解しているので〝限定販売〟なのでしょう。でも、マッスルバックユーザーやタイガーファンにとっては垂涎モノでしょうね!!
<テーラーメイド「P7TW」アイアン>
■KAZ’インプレッション(10点満点)
▽飛距離:8▽上がりやすさ:10▽操作性:10▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:10▽ミスの許容度:8
■ヘッド:ボディ=軟鉄(S25C)+タングステン
■シャフト(重量/トルク/調子):「ダイナミックゴールドツアーイシュー」(X100=130g/1.5/元調子)
■価格:8本(#3~PW)セット26万円+税