どーもです。今日から紹介するのは、ヤマハのニューモデル「RMX VD」シリーズのアイアンです。同シリーズは「RMX VD40」「RMX VD」「RMX VDツアーモデル」の3モデルをラインアップですが、今日は「RMX VD40」アイアンを紹介します。パッと見た印象では、新しいことに挑戦している意欲作のイメージですが、果たしてその実力はいかに? 早速いってみましょう。


まずは見た目から。


構造的にはポケットキャビティアイアンですが、まずネック側の出っ張りとトゥバックのボリュームに目を奪われます。これは高慣性モーメント実現のようです。これは、ヘッドの慣性モーメントを上げることでミスヒットの距離ロスを軽減し、パーオン率向上を目指しているようです。

フェースはラージフェースですが、かなり大きめに感じました。ネックまで含めた見た目はおそらく唯一無二ですね。

ソール幅はやや広めですが、実はこれもかなり特殊です。これはサイドビューの方が分かりやすいので、そちらで触れましょう。それにしても、トゥ側後部の厚みといい、かなり特殊な形状ですね。

ネックはグース。ボディはかなりファット。で、前述したソールですが、中央部がかなり高く、リーディング&トレーリングエッジに向かってかなり傾斜がついていますよね。ここまで高低差があるモデルは初めてかもしれませんが、多少ダフっても突っかからず、抜けも良さそうな印象を受けます。

構えてみるとこんな感じ。さすがに構えた印象は大型アイアンの印象ですが、“異型”の印象はなかったです。

今回試打したのは、日本シャフト製スチールシャフト「NSPRO950GH neo」Sフレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト角30度、ライ角63.25度、長さ37インチ、総重量415g、バランスD0。シャフトスペックは、重量98g、トルク1.7、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的には軽め。グリップもやや細め。スチールッシャフトなので手でしならせてはいませんが、ワッグルしてみたヘッドの動きは、それほど大きく動く印象はありません。素振りしてみると、これだけ大きなヘッドですが、正直ヘッドの感覚はそれほど感じませんでした。


実際に打ってみると、これまであまり感じたことのない打感に正直「んっ!?」っとなってしまいました。「もしかして芯を外したか?」。そう思ってその後何球か打ってみましたが、結局全部一緒。形容するとなんか酷いことになりそうですが、ボク的には硬い鉄板で打った感じ(硬い鉄板で打ったことがありませんが!)。ロフト角30度のストロングロフトモデルですが、そのわりには飛距離も3球平均で173.7y。実はこれ、その後に打った「RMX VD」の飛距離から、「もっと飛ぶかも」と思って再度打ち直したデータなんです。でも、飛距離は最初とほぼ変わりませんでした。ロフトから見れば「RMX220」アイアンが29度でしたが、試打時の3球へ金は181.0yでしたからね。ヤマハの意欲作ではあると思いますが、ボク的には今後に期待したいモデルとなってしまいました。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS39.1m/s、初速50.1m/s、打ち出し角19.7度、バックスピン量5122.3rpm、サイドスピン-659.6rpm、飛距離173.7y

【ベスト】

HS38.9m/s、初速50.0m/s、打ち出し角19.4度、バックスピン量4920.1rpm、サイドスピン-779.6rpm、飛距離174.8y


打感は前述通りなので、割愛します。音はやや硬さを感じる高めの音でした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータがこちら


弾道的には高弾道。ロフト角を考えれば、超高弾道といっても過言ではないでしょう。スピン量ですが、見た目では少なめにも見えましたが、スカイトラックの数値的には4700~5200rpmなので、そこまでロースピンでもないかなって感じでした。


出球傾向は、ボクのスイングでドロー系。ボクレベルでもある程度そろっている感じは好印象。


振り感について、これはボクの好みかもしれませんが、スイング中に少しだけヘッドを感じたいかなって。ボクのように手で振る感覚が強いと、もう少しヘッドを感じたほうが手を使わないかなって思っちゃいました。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40m/s前後にオススメ。メーガーが想定するターゲット層はおそらく払い打ち系のスライサーで、ミスヒットしてもクラブがある程度カバーしてくれるモデルださと思います。もちろん、それは実感できました。でも、ゴルフ歴が浅い方は気にならないかもしれませんが、ゴルフ歴が長い方にとっては、あの打感が果たして受け入れるかどうかが気になるところでした。


メーカーが心血注いで新開発したクラブにボクがこんなこといえる立場ではないかもしれませんが、正直な感想はまだまだ発展途上かなと。ぜひ1度試していただき、みなさんの感想をお聞かせ下さい。

<ヤマハ「RMX VD40」アイアン>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:10▽操作性:8▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:9

■ヘッド:AM355P

■シャフト(重量/トルク/調子):スチールシャフト「NSPRO950GH neo」(S=98g/1.7/中調子)、「NSPRO850GH neo」(R=84.5g/未発表/中調子)。カーボンシャフト「Diamana YR i」(SR=59.5g、R=58g/未発表/中調子)。

■価格:スチールシャフト装着モデル5本(#6~PW)セット12万1000円、単品(#5、AW、SW)各1本2万4200円。カーボンシャフト装着モデル5本セット12万6500円、単品各1本2万5300円。(税込み)