どーもです。キャロウェイの新製品「ROGUE ST」シリーズのFWですが、今日紹介するのは「ROGUE ST MAX LS」FW(以下「MAX LS」)です。以前のシリーズであれば「サブゼロ」に相当する浅重心のローススピンモデルですが、この「MAX LS」も当たらずとも遠からずではないかと想像できますよね。その辺の確認も含めてお届けしたいと思いますので、お付き合いくださいな!


まずは見た目から。


ソールデザインは「MAX」「MAX D」と一緒ですが、形状的にはやや後部が短めに見えました。その上で、「タングステン・スピードカートリッジ」の後部にさらにウエートが配置されていました。かなり浅重心を意識したモデルだと想像できますよね。

フェースはセミディープですが、「MAX」「MAX D」よりも確実にディープでした。特にトップラインのカーブがきつめになっていました。

ボディはセミディープですが、不思議なことに「MAX」の横に並べると「MAX LS」のほうが気持ちシャローに見えるんですよね…

後ろ姿です。「MAX」よりも、クラウンのこんもりにちょっとだけボリュームがある感じ。

構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面積は「MAX」よりもやや小さめに見えましたが、ヘッド体積自体はこの「MAX LS」のほうがわずかに大きめ。形状的にも、後部が短めな分トウ・ヒールが気持ち長めなイメージ。丸型だった「MAX」ですが、「MAX LS」は半月型かな。

今回試打したのはオリジナルカーボンシャフト「TENSEI 55 for Callaway」Sフレックス装着モデルの3W。スペックは、ロフト角15度、ライ角58.5度、長さ43インチ、総重量319g、バランスD2。ヘッド体積179cm3。シャフトスペックは、重量52g、トルク4.3、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール。なお、今回の試打でボールがニューボールに替わっていました。


持ってみた感覚ですが、重量的にはまずまずかな。グリップも太め好きなボクが握って許せる範囲で、太さ的には「MAX」「MAX D」とほぼ同じ。シャフトを手でしならせてみると、両者よりも若干しっかり感がある感じで、しなりポイントはキャロウェイマークと三菱ケミカルのダイヤモンドロゴの辺り。ワッグルしてみると、正直しなり感はあまりなく、ヘッドの動き方も少なめ。素振りしてみるとシャープには振れるけど、なんか違和感が…


実際に打ってみると、思った以上に球は上がってくれましたが、弾道の見た目がもうめっちゃ棒球!! 明らかにスピン量少なめでしたが、データ的にも3球平均で2100rpm。シリーズで最も少なめでした。弾丸ライナー系の弾道はHSが速めな方には魅力的なのかもしれませんが、素振りで感じた違和感がなにかを探っていました。いろいろ考えた結果、重心位置の問題かなって。これはあくまでも個人的な感覚ですが、この「MAX LS」はシャフトの延長線上にかなり近いところに重心位置があるのか、ヘッドをそれほど感じられません。バランスはD2としっかり出ていますが、正直ボクにはヘッドの存在感が薄く、まるで棒を振っているかのような感覚でした。本来シャフトの延長線上近くに重心があれば、物体は振りやすいはずですが、このモデルでは、それがボクにとっては“違和感”となってしまったのかもしれません。これまであまり感じたことのない感覚で、ちょっと戸惑ってしまい、結構球数を消費してしまいました。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら

【3球平均】

HS42.5m/s、初速58.9m/s、打ち出し角17.4度、バックスピン量2130.9rpm、サイドスピン-616.3rpm、飛距離234.9y

【ベスト】

HS43.2m/s、初速59.9m/s、打ち出し角17.8度、バックスピン2107.7rpm、サイドスピン-821.0rpm、飛距離238.7y


打感はソリッド系。シリーズで唯一この「MAX LS」だけは打感がちょっと違うように感じました。音もちょっと乾いた軽めの高音に聞こえました。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータがこちら


弾道的には十分高弾道ですが、結構しっかり振っていたかもしれません。上がりにくさは感じませんでしたが、浅重心モデルということで過剰反応してしまい、「振らなきゃ!!」と思っていたかもしれません。動画撮影の際は、そのせいかスピン量がやや増えていましたが、これは別の要因もあるかもしれませんのでw


出球傾向ですが、ボクのスイングでほぼストレート~軽いドロー系。正直、つかまりはそれほどいいモデルの印象はなかったです。ミスヒットの寛容性も高い感じはなく、スイングのミスが出球のミスにつながる、ややシビアさもありました。


シャフトフィーリングと振り感ですが、前述通り、D2と十分バランスが出ているわりには、実際に振ってみると、ヘッドが今ひとつ感じられないモデルでした。おそらくヒッタータイプ向けしょう。変なタメとか、走り感とかなく、素直にぶったたけるモデルの印象ですが、逆を言えば、ぶったたかないと結果で出ないモモデルの気配も…


今回ボクが試打した限りでは、このスペックで最低でもHS42~43m/sは必要かなって感じました。スインタイプ的にはヒッター向け。ボク的には、払い打ち系にはオススメできません。決してつかまりもいいわけではないので、これまで同社のサブゼロシリーズを使ってきた方なら打てそうですが、シリーズで最も「ならず者」の印象でした。なお、打点がバラケたり、スイングも一定ではないボクには、頑張っても歯が立たなそうなモデルでした。自分は払い打ち系かどうか分からない方が打ってみれば、タイプを判別できるかも!? 

<キャロウェイ「ROGUE ST MAX LS」FW>

■KAZ’ sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:9▽操作性:9▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:8

■ヘッド:ボディ¬=17-4ステンレス、フェース=マレージングC300鋼、クラウン=トライアクシャルカーボン、ソール=【3W】トライアクシャルカーボン、ウエート=タングステン・スピードカートリッジ、ソールウエート

■ロフトバリエーション:3+W=13.5度、3W=15度、4W=16.5度、5W=18度

■シャフト(重量/トルク/調子):「TENSEI 55 for Callaway」(S=52g/4.3、SR=50g/4.4/中調子)。「SPEEDER NX 60」(S=63.5g/3.7/中調子)

■価格:「TENSEI 55 for Callaway」装着モデル各1本4万9500円。「SPEEDR NX 60」装着モデル各1本6万8200円。 ※価格は税込み

■発売予定:2022年3月下旬