どーもです。マジェスティゴルフのニューモデル「マジェスティ コンクエスト」シリーズですが、今日紹介するアイアンがオオトリです。最近ではアイアンでもぶっ飛びモデルが多いのですが、その中でこのアイアンはある意味「飛びすぎない」のが武器なのかななんて思ってしまいました。もちろん、果たしてそれがメーカーの狙いであるのかは分かりません。最後に、シリーズ総括もしたいと思いますが、とりあえず、アイアンのレポをお届けします。


まずは見た目から。


構造的には中空構造ですが、試打前にはそれを知らず、実際に打ってみて「ん?もしかして中空モデル?」といった感じでした。バックフェース中央部にはタングステンウエートが装着されていて、低深重心を意識したモデルであることはうかがえます。

フェースはセミラージ。トップラインネック側の丸みが特徴的かな。

ソール幅はセミワイドですが、リーディング&トレーリングエッジがしっかり設定されているので、実際の接地面積は小さめかなって思います。ダウンブローでも払い打ちでも、抜けがよさそうですね。

ネックはセミグース。ボディは中空らしい厚みがありますね。

構えてみるとこんな感じ。トップブレードは程度な厚みを確保しています。ややトウが立ったイメージなので、つかまりもよさそうな印象を受けますが、フッカーのボクにはちょっと…ってな感じw

今回試打したのは、スチールシャフト「NSPRO950GH neo」Sフレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト29度、ライ角62度、長さ36.75インチ、総重418g、バランスD2。シャフトスペックは、重量98g、トルク1.7、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽め。でもm数値的にはまずまずなんですよね。なんでやや軽めかに感じたのかは謎です。グリップは太め好きなボクでも、許せる感じの太さでした。ワッグルしてみると、ヘッドの動き方ですが、スチールシャフトモデルにしては気持ち大きにも感じました。素振りしてみると、ラージフェースのわりにはフェースが返りそうな気配でした。


実際に打ってみると、素振りで感じたイメージ通り、結構ダウンスイングでヘッドが返ってオートマチックに球がつかまるイメージでした。ボク自身、手首を返しがちなタイプなので、最初の2~3球は引っ掛けからの腐れフックでした。スチールシャフトモデルだったのでちょっと油断してしまいましたが、ウッド系のつかまりの良さの流れからすれば、そこそこつかまることは想像できますよね。ボクが油断したとこともありますが、かなりオートマチックにつかまるモデルでしたね。その辺を意識して、ややインサイドアウト系のスイングを意識して、右前にヘッドを投げ出すイメージでの試打になりました。球の上がり方は文句なしですが、このつかまりはフッカーにはちょっと厳しいかもしれません。今回シリーズで打ちましたが、恐らく「TOUR S」フレックスに対応するのがこのスチールシャフトモデルだと思います。でも、同じ感覚で振ると、正直つかまりすぎかなというのがボクの感想でした。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データがこちら


【3球平均】

HS39.1m/s、初速50.1m/s、打ち出し角18.4度、バックスピン量4679.8rpm、サイドスピン-1130.5rpm、飛距離175.3y

【ベスト】

HS39.4m/s、初速50.6m/s、打ち出し角18.3度、バックスピン量4503.7rpm、サイドスピン-1464.0rpm、飛距離175.3y


打感はソリッド系。マイルド感と弾き感がちょうど半々くらいのイメージですが、芯を外した方がややマイルド感があったりして、そこで初めて中空構造に気付きました。なお、中空構造独特のムニュッと感はなかったです。音はキレのいい中音系。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


弾道的には高弾道で、球は上がりやすいです。ロフト角29度は最近の#7では当たり前となりつつありますが、それでこれだけ球が上がるのは、実はスゴいことかなって。何を今さらなんですけどねw スピン量はまあまあ確保された感じで、見た目のイメージではやや重そうな弾道にも見えました。


出球傾向は、ボクのスイングでフック。強めのドローでもいいのですが、ウッド系よりもオートマチックにつかまるイメージだったので、敢えてフックとさせていただきます。3球平均および動画は、その辺を意識して挑戦した結果ですが、それでもサイドスピンが4ケタですので…(汗)


振り感ですが、ぶっちゃけウッド系の感覚で振ると、ちょっとヘッドが動くイメージもあったかな。当然このシャフトの挙動は分かっているつもりだし、ラージヘッドとの相性はいいと思っていますが、このアイアンは重心角が大きいのか、ボクが打った限りではダウンからインパクトにかけて、ボクの想像以上にヘッドが返ろうとするイメージでした。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40~43m/s辺りにオススメ。基本性格的には、オートマチック系アイアンです。クラブがキッチリ仕事をしてくれるので、プレーヤーはクラブを信じて振り切れば、ナイスショットが出そうなイメージ。ボクらアマチュアは得てして、クラブが仕事をしてくれるのを自らのスイングで邪魔をしていたりしますからね。って、自分もそうなんですけど…w 受け入れ間口がワイドオープンに感じるモデルで、スイングタイプ的には払い打ち系でもプチヒッター系でも大丈夫でしょう。でも、持ち球的にはフッカーNGかな。レンジでは意識すれば大丈夫かもしれませんが、コースでのラウンドとなると、いろいろ考えることが多くなって、スイングの注意点を忘れたらケガしそうな気配はありましたね。


最後に「マジェスティ コンクエスト」シリーズの総括ですが、「マジェスティ」シリーズとしてはややハード気味の味付けであることは間違いありません。「マジェスティ」シリーズ自体、ボクにとっては超高級クラブで、ある意味「究極」を追及したモデルですが、同時に所有するよろこびを実感できるような「贅沢さ」も魅力だと思っています。その基本から外れられない以上、こういうモデルにせざるを得ないのかなというのが正直な感想です。でも、「マジェスティ」シリーズとしては、コア層よりもやや若年層が手に取りやすい味付けを意識していると思います。価格的にも1本10万円以下で、おそらく「マジェスティ」シリーズとしては史上初なんじゃないかな? 違ったらすみません!! 1つだけ気にあったのは、ウッド系とアイアンのつかまり方にやや差があることかな。アイアンはちょっとつかまり過ぎに感じました。

<マジェスティゴルフ「MAJESTY CONQUEST」アイアン>

■KAZ'sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:8▽上がりやすさ:9.5▽操作性:8▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:9▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ&フェース=高強度ステンレス、クラウン=カーボン

■シャフト(重量/トルク/調子):スチールシャフト「NSPRO9590GH neo」(S=98g/1.7/中調子)。カーボンシャフト「SPEEDER NX HV-340」(SR=62g/3.6、R=59g/3.8/先中調子)。

■価格:スチールシャフト装着モデル5本(#6~PW)セット13万2000円、単品(#5、P/A、AW、SW)各1本2万6400円。カーボンシャフト装着モデル5本セット14万3000円、単品各1本2万8600円。※価格は税込み