どーもです。2023年は公私ともにいろいろとあり、ろくにラウンドもできていません。なんとこのコラムアップ時点でまだ1ラウンド!! ゴルフにのめり込んだ2000年以降でこんなことは初めてです。でもまあ、4月以降は…!? なお、来週以降はちょっと更新が滞ります。試打完了次第アップしますのでご了承ください。そして今月の筒康博氏のコラムですが、個人的には非常に興味を引く内容となっています。ここ最近、自分では意識していなくても、フェードが出てしまうこともありますが、ボク的にはアドレスを疑っています。筒氏の予定とあえば、1度スイング解析をしていただき、ここでのネタにしていただければ…なんて思っています(笑)


■JGF ジャパンゴルフフェア開催中です!

今週はゴルフ用品業界の年一度のお祭り「JGF ジャパンゴルフフェア2023」が12日(日)まで開催中です。今年はゴルフパートナー「NEW NEXGEN(ネクスジェン)」カタログ内の各カテゴリーのギア解説で登場しています。またブース内には、とってもお得なサービスがたくさん。ぜひ「ゴルフパートナー」ブースに寄っていただきき、カタログも持って帰って下さるとうれしいです。クラブ、シャフト、グローブ、ボールのギア情報もあるので参考にしてみて下さい。


■ゴルフスイングを「3D」で理解してもらうために

3D モーションキャプチャーのようなスイング解析機器を体験している方はいまだに、なかなかいないのが現実。しかし、後方や正面からみたスイング「2D」からの動画や写真だけでは、誤解や印象がかたよってしまうことも多々あります。そこで「モダンスイング」では人形も使って、「多角的な視点でスイングに何が起こっているのか?」を少しでも伝えていけたらと考えています。しかし、結構可動域が自由な人形を使っても難しいのが、骨盤周りと肩甲骨周りのカラダの動き。人間が行うゴルフスイングって、すごく複雑なことをシンプルな脳内イメージで行っていると改めて感じました。


インドアゴルフレンジKz亀戸店の会員様やコーチたちから「筒はついにフィギュアマニアになったの!?」なんて言われそうですが、自分から見ている「画像」ほど客観的なものと比べて信用しづらいものはないと感じて欲しいからです。コースでも「真っ直ぐ向いたつもり」なのに右を向いていたり、「捻転しているつもり」なのに、実際にはカラダごと右にスエーしているだけだった…なんてことはゴルフにはよくあることです。


例えば水泳をしていて「自分がしているのはクロール? それとも平泳ぎ!?」なんてことは起きないはずですが(笑)、ゴルフスイングでは日常茶飯事で起きると思っていた方が、ギャップに凹まずに改善しやすいと思います。業界人ですら「誤解と勘違いだらけ」なのがスイング&レッスンですから!



■モダンスクエア その2 フェードボールは「成熟」? それとも「老化」?

今回の「モダンスクエアとは?」テーマは、多くのアマチュアが憧れるドローボールに対してと上級者が求める「フェードボール」に対する考え方について。


上級者が求める曲がりが少ない「フェードボール」は左右に散らばりにくく、安定感に優れた特徴があります。つまりスコアメイクしやすいボール。ある程度ゴルフをしている人なら「当たり前」でしょう。一方「ドローボール」は「カッコイイ」や「飛ぶ」イメージがある反面、プッシュアウトやフックなど「ケガも多い」ので、スコアメイクには的さないイメージもあるでしょう。


「歴史」から結論づけてしまうと、プロや上級者は「ドロー→フェード」のプロセスで「成熟」する反面「老化」もします。古くはベン・ホーガンしかり、例を挙げればキリがないほど。「スコアメイクはフェード」を強く唱えるゴルファーほど、ドロー時代に大怪我をした苦い経験をもとに球筋の転換を行なっています。一方で、中には中年以降に「フェード→ドロー」に変換しゴルファーとしての若返りに成功した選手もいます。ジャンボ尾崎選手をはじめ、室田淳選手、海外ではフェードボールの名手だったリー・トレビノ選手はシニアになった途端ドローボールも駆使して飛距離も獲得し、シニアでも大活躍しました。


スイング技術でいうと、昔も今も「フェードボール」を打つ方が簡単。クラブの構造面ではパーシモン時代に比べると、現代クラブは飛距離の面でもより簡単になってきています。


■「ドローボールが飛ぶ」のではなく「フェードボールが飛ばなくなる」!?

ドローボールが飛ぶ「イメージ」を持っているアマチュアゴルファーはいまだに多いはずですが、インパクト現象が同じなら「物理上は」ドローもフェードも飛距離は変わりません。「レフティーがフェードを打ったら飛びますか?」と質問すれば理解していただけるでしょうか? しかし、「現実問題として」フェードボールは「飛ばない&上手いゴルファー」。つまりゴルファーとしては「老化」を早めてしまうことが多々あります。逆に言うと、ドローボールを目指してフックやプッシュアウトを打っているゴルファーは「若い」とも言えます。


具体的に言うと飛距離や方向性に安定感あるフェードボールは、スコアメイク以外の向上が非常に難しくなります。多少バックスイングが不十分でも、アウトサイドイン軌道で「コスって」も、肘を引いても腰が逃げても体重移動がイマイチでも、コースで大ケガをせずに「ちょっと飛ばなくなるだけ」です。仮にグリーンに乗らなくても「手前からアプローチできる」ので、寄せワンの確率も高く「上手いプレーヤー」っぽくゴルフができます。ただし「毎日」素振りや練習が必要になったり、ラウンド頻度を途切らせては行けなくなったりと「不経済」なゴルフを強いられます。これは僕の持論ではなく、100 の出力を「殺して」90 くらいの「引き算」でプレーしていることが理由。自分のスイングに対する合格点が甘くなる一方でスコアメイクはしやすいため、「改善のチャンス」がどんどん失われ、クラブに頼る「バイアス」もだんだん大きくなってしまいます。


一方ドローボールは「100 以上の飛距離」、つまり飛ぶようになることもあれば、失敗して大曲がりや不安定なスピン量でケガも大きくなることもあります。「スコアをまとめる」には不利ですが、「老化したゴルフを若返らせる」点では「練習くらいはドロー」もゴルファーとしての活性化には大きなプラスになります。なぜなら基本的に歳をとればどんどん飛ばなくなりますし、体も動かなくなって「嫌でも老化する」のですから。


ちなみにドローボールを打てるスイングでフェードボールは打てます。ドローボールを打つスイングには、カラダの動きやインパクトゾーンでのクラブの挙動に「貯金」があります。例えばアドレスの調整さえすれば、インサドアウト軌道のスイングのままスイングを変えずにボールをカットすることは難しくありません。しかし「左からフェード」のゴルファーでは相当に右を向いてもドローボールが打てないどころか、「スイングやクラブの性能が分からなくなる」危険性すらあります。


長年プロアマ問わず「球筋論争」は終わりを見せていませんが、「現在世界のトッププロたちはどうしているのか?」と言うと、調子が良い選手ほど「どちらも打とうとしている」ことは間違いありません。実は最新クラブもこの流れに沿っていて「ドローもフェードも打ちやすい」モデルがたくさんあるのですが、メーカーはビッグデータに基づく「エビデンス」を持っていると、僕は感じています。


とりあえず皆さんが思っている「飛ドローボールが打ちたい!」は、結論としては合っていると言えます。KAZさんのゴルフは若いってことだけは専門的にも言えます(笑)。次回は「左からフェードには未来がない!?」を解説したいと思います。


文・構成/猿場トール


■筒康博 スイング・ギア両面から計測&解析を活かし、プロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイス。人気インドア「ゴルフレンジKz 亀戸店」ヘッドティーチャーを務めるかたわら、さまざまなメディアに出演・連載中。ゴルフWEB マガジン「FITTING」編集長に就任し、自ら取材も行っている。


大人のゴルフ選び「FITTING」

インドアゴルフレンジKz 亀戸店

みんなでちゃんねる(GOLF)

FITTING GOLF JAPAN

ゆっくり。ゴルフ情報局ちゃんねる