どーもです。まだまだ暑い日が続いていますが、そろそろゴルフにも快適な季節がやってきたと思います。ボクも9月には2度ラウンドできましたが、結果は…(汗)。今月の「たむ。プロのつぶやき」は、現場で選手たちを教えているたむ。プロが実感していることで、個人的にも興味深い内容でした。向上心のあるゴルファーにはぜひ、じっくり読んで欲しいです。よろしくお願いいたします。
こんちはです!
1カ月ぶりのつぶやきはいつも同じような始まりになりますが、今月もほぼラストですねw
今月に何があったかを振り返ると、まずは「ANAオープンへの挑戦」です。男子のレギュラートーナメントの中でも歴史ある北海道「札幌ゴルフ倶楽部輪厚コース」でのANAオープンゴルフトーナメント。こちらのマンデートーナメントへ挑戦できたのは、ゴルフ指導の中での印象的な時間でした。
選手は初めての北海道ゴルフと聞いていたので、普通に前日の練習ラウンドから北海道入りしたら、芝が違いすぎてアイアンやショートゲームが通用しないだろうなと思い、3日早く北海道入り。何年も前から僕自身が大変お世話になっていて昨年まで「大東建託いい部屋ネットレディース」を開催していた「滝のカントリークラブ」さんや、2007年に「日本女子オープン」を開催した「樽前カントリークラブ」さんの、深く沈むベントような北海道特有の芝(北海道はコース内の芝は沈むので全部ベント芝と思われがちですが、実は違って野芝とのことです)で練習させていただきました。
沖縄はボールが浮き地面が硬く跳ねるので、スイープにボールを拾うゴルフになる傾向が強いです。でもそれだと、北海道の芝は打てません。選手たちも初日の頭は苦労していました。トウを少し開き気味な感じでスティープ気味に入れてターフが取れないとフェースにボールが乗ってこないので、その違いに「なぜ当たらないのか」と困惑していました。
もちろん、それを見越していたので数日早く入りました。結果的にマンデーは「72」でしたが、カットラインは「69」。レベルの違いがあり過ぎました。
ヘッドの入れ方の違いで、全てのコントロールが違ってきます。最近はシャロー(といっても、ボールを捉えることではないけど)にしながら左へ抜くのが流行りなので、子供のころからそれだけでスイング作りをしていると、ゴルフの根本にある「どんな場面でもボールを捉え、目標へ打ち出す」とはほど遠い感じです。以前は「ボールを潰して打たないと飛ばない」し、「コントロールもできた」のですが、現代はボールのとんでもない進化から、それらが必要なくなっています。つまり、環境によって打ち方の違いが大きくなっているように感じています。
自分も沖縄に行ってからは、地面が硬いからターンの長さが短くなっています。簡単にいうと、打ち込まなくても打てる簡単な状況が多いから、「緩い球感」になってきたのを感じています。同じようなことを沖縄で育った選手に感じていますい。沖縄から世界に羽ばたき、輝き活躍をするには、このあたりは今のうちに感じでほしいと思っていたりします。
普段やっていることが、地面と芝の違いで全く通用しないのがゴルフ。マットからの長い時間のショット練習と硬い地面に浮く芝質。北海道に行っても大きなターフが飛ばない。そんなゴルフは「現代ゴルフではない!」「昭和の考え」とか反コメしてくる人がたまに僕のYouTubeチャンネルにもいますが、「現代ってなに?」といつも思っています。
YouTubeを観て、レンジマットの上からではナイスショットが出ても、実際のゴルフではスコアには結びつかないし、コースに行くと距離が合わないとかありますよね。
これがとにかくゴルフの中では「致命的」なことなんです。
でも、そこはYouTubeでは教えてもらえない。もっと言うなら、発信している人が、そこを教わらずに今に至っていたら、発信するわけがないです。
女子ツアーにはたくさんの若いコーチがいます。選手としては目にしたことがなかった人が多いから、もちろん誰が誰だか分からない。そんな人たちがレギュラーツアーで長年シードを持ったりしながら生活し、シニアでプレーしながらお弟子さんの指導やキャディーに行くと経験する「何かさ、俺がたまに弟子に頼まれて女子ツアーの会場に行くと、そういう若い人たちがたくさんいるんだけど、少しすると俺らの周りから練習に来たばかりの選手を連れてほぼいなくなるんだよ。俺らは年寄りだから嫌われているんだろうな」と笑っています。
でも、その真相をプロたちは最初から分かっています。教えている内容が違い過ぎるし、使ったことも自分が経験したこともないことを選手にやらせ、それを「あれってどういうことですか?」と聞かれても明確な答えを出せない。さすがに「あれは昭和の考えだ!」なんていうほどの人はいないでしょうけど…(笑)
そんな状況で、そういったことに興味持った選手はコーチを変えるでしょうね。最近、頻繁にコーチを変えてだんだん活躍しなくなる選手が多いと感じています。「新しい選手がどんどん出てくる」というより、「先にいる人が居なくなるってほうが速い」気がしています。システマチックに進む中で、自分のデフォルトに合わないことを「こんな感じに振りたい」となれば相当変わってしまうし、良かったものからなくなってくので、戻っては来ないでしょう。
話がとんでもなく飛びましたがこれが、情報社会の中で「速く」「新しく」と進む中では何かが失われます。ゴルフにおいては、そこを利点として使える人たちはとてつもなく進化すると思います。逆に、そこに自分を当てはめに行く人は自分がなくなるので、だんだん終わりに近づいたときに、取り返しのつかないことになっているかもしれません。なんだか借金みたいな話ですが、積み重ねで考えると同じことなんでしょうね。
そんなことを思い、どこまでハッキリ伝えるかを考えながら過ごしている月末でした。
それでは皆さんまた来月、お会いしましょう!
たむ。
三浦辰施 Tatsuya Miura