おはようございます。いよいよ夏休みに入り、子供たちのにぎやかな声が聞こえてきます。エネルギーをもらっていきましょう。火曜日の朝活「せれにゃん塾」塾長の青木瀬令奈です。今週のテーマは「バンカーショット2~硬いバンカー~」です。難しい状況でのバンカーショットの打ち方をしっかりと覚えてください。


砂質は山砂、川砂、海砂、砕砂、湖砂など種類でも異なるよ
砂質は山砂、川砂、海砂、砕砂、湖砂など種類でも異なるよ

ひと口にバンカーショットと言っても、状況はさまざまです。今回は、中でも特に難しい、硬いバンカーの打ち方を伝授したいと思います。

バンカーの砂には、山砂、川砂、海砂、砕砂などの種類があります。珍しいところでは湖砂なんていうのもあるそうです。それぞれに特徴があるのですが、基本的には、ひとつのゴルフ場の中ならバンカー練習場からコース内まで同じ砂が入っています。

ただし、砂の入れ替えをしているときなどは注意が必要です。コース改造でクローズにしている場合以外は、1度に全部のバンカーの砂を入れ替えることは難しいので、順番に入れ替えていくからです。「さっきのバンカーと砂質が違う!」なんていう事態も起こり得ると思っていた方がいいですね。

まあ、それは限られた場合。普通はバンカー練習場があれば、そこでコースの砂質が分かると思います。色や砂粒の大きさなど、よく見ると面白いものですよ。


「打つ」より「運ぶ」イメージ
「打つ」より「運ぶ」イメージ

さて、今日お話しするのは、硬いバンカーでしたね。元々の砂質で締まりやすいこともあるし、雨が降ったことで砂が締まっている場合もあります。砂が少なくてその下の地面が硬いケースもあれば、寒い時期に地面が凍っているということもあるわけです。

いずれにしても、硬いバンカーの場合で大切なのは球を「打つ」より「運ぶ」というイメージを持つことです。バンカーに入っている球を、優しく相手に渡してあげる、というような気持ちを持ってください。バウンスの大きいウエッジは、硬い地面にはじかれてしまうので避けましょう。フェイスは開かず、ロフト通りに構えます。


青木瀬令奈のお手本バンカーショット
青木瀬令奈のお手本バンカーショット

大切なのはスイングのスピードです。優しく運ぶのですから、できるだけゆっくり振ってください。もうひとつ気を付けるのが、スイングスピードを一定にすること。ゆっくり振ると、どうしても途中で怖くなり、速くなってしまいがちです。これだと、硬い砂(地面)にヘッドが入って行かずに跳ねてしまい“ホームラン”になりがちだからです。ゆっくり一定に振れば、このリスクは避けられます。もちろん、インパクトで逆に緩むのもNG。あくまで一定です。

バウンスの少ないクラブで、フェイスは開かず、ゆっくりと一定のスピードで振る。これだけ気を付ければ、硬くて難しいバンカーからでも、大きなケガをせずに脱出できるはずです。

◆青木瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日生まれ、群馬県前橋市出身。実家は音楽教室で、瀬令奈は「セレナーデ(小夜曲)」から名付けられた。身長153センチ。ゴルフ好きの父について7歳でクラブを握る。小柄ながら小技が抜群で、2006年日刊アマ全日本女子に史上最年少の13歳で優勝。数々の実績をアマチュア時代に残す。11年プロ転向。17年ヨネックスレディースで初優勝。18年賞金ランキング31位。三和シヤッター工業所属。


 ◆取材構成=遠藤淳子(清流舎)

 ◆撮影=横山健太

 ◆取材協力=飯能グリーンCC(埼玉・飯能市)