おはようございます。毎週火曜日の朝活「せれにゃん塾」塾長、青木瀬令奈です。そろそろ紅葉ゴルフが楽しめるところも出てきたでしょうか。今週のテーマは「フェアウエーバンカーの打ち方」です。マスターすればバンカーも怖くない!

■「出すだけ」じゃない

チャンスとピンチは紙一重。時にはナイスショットが風の影響を受けて狙いと少し外れてしまう。アライメントが少しだけズレている場合も同じですね。フェアウエーバンカーにつかまってしまう。よくある話です。悔しがっている場合ではありません。そこからどうするか。最善の次の手を考える。それがゴルフというスポーツです。フェアウエーバンカーに入っても、ライが悪くなければ「出すだけ」ではなく、ピンを狙うショットだって打つことができる。基本さえわかっていれば心配はいりません。

次の6つのポイントをしっかりと押さえていてください。

<1>残り距離よりも1番手大きいクラブを選択する

<2>ボールは真ん中よりボール1個分右に置く

<3>クラブは短く持たず、いつもと同じ長さで持つ

<4>構えたらゆっくりと始動して一定のテンポでスイングする

<5>最後までしっかりと振り切る

<6>左足に体重をスライドさせる。


1番手大きいクラブで、ボール1個分、右に置く
1番手大きいクラブで、ボール1個分、右に置く

もう少し詳しく説明しましょう。砂の中ではスタンスが不安定なため、大きめのクラブを使います。こうすることで、飛ばそうと無理をして体勢を崩すこともなくなります。ボールの位置を右側にするのは、砂より先にボールにクラブが当たるようにするため。ボールをクリーンにとらえることで、しっかりと距離を出します。


クラブを短く持ってしまうと、クラブの性能が生かし切れず、距離が出ません。だからしっかりと本当の長さで持ちます。始動からゆっくりと一定のペースでスイングすれば、変な癖が出たり、小手先を使うことがなくなります。余計なことをしないで、スイングに任せれば、ミスは出ません。

インパクトでスイングを止めてしまうと、右肩が落ちてダフッてしまいがちです。これを防ぐためにも、スイング中に左足に体重をスライドさせながら、フィニッシュまでしっかり振り切ることが大切なのです。

ただ、繰り返すようですが、狙っていいのはライがいい時だけです。目玉だったり、アゴに近かったり、傾斜がきついなど、難しいライの時にはレイアップする冷静な判断をすること。無理をすると大けがをする可能性があるので気を付けて。

フェアウエーバンカーが怖くなくなれば、思い切ったコースマネジメントもできるし、無理して大たたきをすることもなくなります。ぜひ、覚えてください。


◆青木瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日生まれ、群馬県前橋市出身。実家は音楽教室で、瀬令奈は「セレナーデ(小夜曲)」から名付けられた。身長153センチ。ゴルフ好きの父について7歳でクラブを握る。小柄ながら小技が抜群で、2006年日刊アマ全日本女子に史上最年少の13歳で優勝。数々の実績をアマチュア時代に残す。11年プロ転向。17年ヨネックスレディースで初優勝。18年賞金ランキング31位。三和シヤッター工業所属。


◆取材構成=遠藤淳子(清流舎)

◆撮影=浅見桂子

◆取材協力=白水ゴルフ倶楽部(群馬・渋川市)