棄権を含め7試合連続で決勝ラウンドへ進めない負の連鎖を6月の前戦で断ち切り、迎えたツアー中断期間。まずはクラブ調整のため契約を結ぶホンマの山形・酒田工場へ出向いた。そして、予選落ちが続いた時期も訪れた兵庫の十禅寺を訪れ、座禅で精神統一。「3回くらいたたかれたけど、背筋が“ピーン”となって調子が良くなるんですよ」。かつて長年コンビを組み、現在は松山英樹の専属トレーナーを務める飯田光輝氏の帰国時期も重なったため、トレーニングを見てもらう機会にも恵まれた。「左の下半身が弱い。そこをトレーニングした方がいい」と助言をもらった。

 前日は福岡や大分を襲った豪雨の一報を聞き、実家や知人に片っ端から連絡した。「僕の住んでるところから山を越えれば、すぐ朝倉ですから。実家のある添田の方もやばかったみたいですし、みんなから『雨を吹っ飛ばすようなバーディーを取ってくれ』とメールが来て。みんな大変だと思うけど…」と思いやった。

 「もう、あの時の絶不調はない。アイアンのキレは戻ってきたしあとはドライバーがもう少し」。14年には石川遼とプレーオフで激闘を繰り広げた相性いい舞台で、完全復活ののろしを上げる。【亀山泰宏】