70位から出た小平智(27=Admiral)が7バーディー、3ボギーで第3ラウンドのベストスコアとなる67をマークし、通算1オーバーの214で18位に急浮上した。

 前日に通算5オーバーで第2ラウンドを終了していたが、全選手がホールアウトできず日没サスペンデッド。この日プレーできるかどうかは流動的な状況だった。「朝まで祈る気持ちでした」。実は12日が母裕子さんの誕生日。日本で応援している母から「神様からご褒美があるかもね」とメールが届き、願いが通じたのか、70位のカットラインギリギリで決勝ラウンドに進んだ。

 「予選を通ったからにはガンガン攻めようという気持ちでやったのが良かった」。スタートの1番こそボギーが先行したが、後半にかけてグリーン上のタッチが合い始めた。11番では11メートルを沈めるなどパットがさえ「昨日はパターでリズムを崩していたので、昨日と全く対照的なゴルフ。気分よく回れました」とうなずいた。

 前週ブリヂストン招待から米ツアーに出場し「60台を出したい」と言い続けて7ラウンド目で有言実行を果たした。「やっと出た。この距離、このタイトなピン位置でやって『67』は自信になります。メジャーでこれだけ手応えのあるプレーができたのは初めてです」と笑顔で話した。

 「やるからにはまた60台を出して、60台を出せれば(通算で)アンダーパーなので。やっぱりアンダーで終わりたい」と最終日も貪欲に上を目指す。