4回戦が行われ、片山晋呉(44=イーグルポイントGC)が、宋永漢(ソン・ヨンハン、韓国)とのエキストラ9ホールを含む27ホールの激闘を制して8強入りした。

 1番と7番を交互に繰り返すエキストラ9ホール目。1番で2・5メートルのバーディーパットを沈めて勝利を決めると、歓喜の表情でグリーン上に倒れ込んだ。「僕も長いことやってるけど、さすがにないですね。(喜びは)優勝以上でしょう、これは」。午前9時40分にスタートし、決着がついたのは午後3時25分だった。

 前半は一時3アップまでリードを広げたが「後半はヨンハンがすごくいいゴルフをした」。エキストラに入ってもお互い譲らない展開が続く。7ホール目の1番では先にバーディーパットを沈めて拳を握ったが、相手もすかさず入れ返してきた。意地のぶつかり合いを制することができたのは「僕の方がちょっと経験が多い分、物事を冷静にできていたのかな」。その上で「次のホールまでいっていたら、ヨンハンが勝っていたと思う」と素直に言った。

 ホールアウト後はまさに疲労困憊(こんぱい)。「(勝ち残っている選手で)一番おじさんなのに、一番ホール数をこなして…」と苦笑する。それでも「この年であんな経験ができるなんて幸せだなって思ってましたよ。最高のゲーム。歴史に残る戦いだったんじゃないかな」。最後まで相手をたたえながら、充実感に浸った。