【エビアン(フランス)12日=益子浩一】女子ゴルフの宮里藍(32=サントリー)が、現役最後の大会となるエビアン選手権(14日開幕)の公式会見で優勝を宣言した。この日は会場のエビアン・リゾートGCで練習ラウンドをこなした。組み合わせも発表され、ポーラ・クリーマー(31=米国)、世界ランク1位にも立った曽雅■(ヤニ・ツェン、28=台湾)と同組。09、11年に優勝した相性のいい大会で有終の美を飾る。

 宮里がコースに姿を現すと、朝から降り続いていた雨がピタリとやんだ。雲の隙間から光が差し、眼前にレマン湖の風景が広がる。対岸に見えるのはスイス。物思いにふけりながら、今大会への静かな闘志を燃やした。16番から8ホールこなした練習ラウンドではバンカーからのアプローチや、グリーンの傾斜をしっかりと頭にたたき込んだ。

 「出るからには優勝しかないです。いまさら予選通過を目指しても仕方がない。手応えはあります。怖いものも、失うものもない」

 公式会見ではV宣言をした。大会側の計らいもあり、優勝するための道筋として自ら予選の組み合わせをリクエスト。米ツアーの看板選手で10年全米女子オープン優勝のクリーマー、宮里に続き11年から世界ランク1位に立った曽雅■と同組。最後の舞台は、最高の選手との真剣勝負になる。

 「米のQTを受けた頃、ポーラからアドバイスをもらった。『QT(を通過する)より試合に勝ちに行った方がいい』と。ヤニ(曽)は頭ひとつ抜けている。彼女が16歳の時、すごい選手が出てきたと思った。これ以上ないペアを選んだ」

 この地で09年米ツアー初優勝、東日本大震災が起きた11年にも日本へ優勝を届けた。狙うは米ツアー通算10勝目。有終の美を、宮里藍の最終章にする。

 ◆組み合わせ 宮里はクリーマー、曽雅■とともに第1日(14日)は午後3時7分に10番からスタート。第2日は午後7時47分に1番からスタートする。上原彩子は午後3時51分(第2日は午後8時31分)、野村敏京は午後7時47分(第2日は午後3時7分)、世界ランク1位の柳簫然(韓国)は、同3位のトンプソン(米国)らとともに午後3時18分(第2日は午後7時58分)にそれぞれスタートする(時間はいずれも日本時間)。

※■は女ヘンに尼