ゴルフの女子ツアーでアマチュアとして史上初めて優勝し、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)会長も務めた清元登子(きよもと・たかこ)さんが16日、横浜市内の老人介護施設で誤嚥(ごえん)性肺炎のため死去した。78歳だった。LPGAが27日、発表した。葬儀・告別式は未定。

 古閑美保が初優勝する前年の02年だった。清元さんが「不動は20年間トップで活躍できる子。大山は馬力がすごい。古閑はいいかげんだけど、才能はピカ一」というから、そのまま古閑の原稿に使うと「あんなこと書いちゃダメよ」としかられた。「不動と大山が焼きもち、焼くじゃない」。指導方針はスパルタで「球数を打つ」ことだったが細やかな気配りもあった。3選手を必要以上に意識させないように、別々の場所で練習させ、自分が巡回して指導した。

 3人のうち、一番心配したのが古閑だった。「あの子は“女”が強いから、男で失敗するかも」。末っ子弟子で厳しさに一番泣いていた。だが、不動、大山は“卒業”したが、最近まで「先生、先生」と介護施設を見舞っていたのは古閑だ。彼女は男子プロの小平智と結婚、12月に披露宴を行う。末っ子の花嫁姿を見てほしかった。【元ゴルフ担当=加藤裕一】