石川遼(26=CASIO)は後半にスコアを崩して71で回り、イーブンパーの94位と出遅れた。

 10番スタートから快調にスコアを伸ばし、1番で5アンダーに。しかし、直前の18番では80センチのバーディーパットがカップに蹴られ、悔しさをあらわにしていた。そして、悪夢のような2ホール。2番はドライバーが乱れて左の池に入れた。ダブルボギーとしてしまうと、続くパー3の3番でもティーショットが右の池へ。ドロップした後のアプローチもショートして再び池に転がり落ちるなど、5オン2パットの「7」をたたき、上位争いをうかがう位置から一気に予選通過圏外まで後退した。

 同組で回った故アーノルド・パーマー氏の孫、サム・サンダース(米国)が59と爆発したのを尻目に足早に引き揚げた石川。「今までだったら気にならなかったミスが…」と言った後で悔し涙があふれた。「あのミスが本当に何時来てても。結局、今まで自分の積み重ねてたものが全部なくなってしまう感覚なんで…」と必死に言葉を紡いだ。

 来季米ツアー出場権確保へ25位までに入らなければならない賞金ランクは入れ替え戦第3戦終了時点で22位。現時点でカットラインには2打届いていないが、生き残りには今大会の予選通過が必須となる。巻き返すチャンスは、少なくともまだ18ホール残っている。

 

 ◆入れ替え戦 米下部ウェブドットコムツアーの終盤4試合が「入れ替え戦」に位置付けられ、レギュラーツアーのポイントランク125位から200位までの選手と下部ツアー賞金ランク上位75選手などが出場。すでに来季レギュラーツアーの出場権を得ている下部ツアー賞金ランク上位25人を除く、4試合の獲得賞金額上位25人に来季レギュラーツアーの出場権が与えられる。上位のランクで終えるほど、来季出場優先順位は高くなり、出られる試合が増える。