石川遼(26=CASIO)は1バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの76で回り、4オーバーで84人中81位に沈んだ。

 決勝ラウンドに進める60位タイ圏外からのスタートとなり、国内ツアー自己ワーストを更新する5試合連続予選落ちの危機に直面している。

 今週に入って悩まされていた風邪の症状は「あとはのどだけですね」と回復傾向。午前9時35分のティーオフだったが、午前7時には会場入りして200球近く打ち込んでからラウンドに臨んだ。2ホール目の11番でカラーから長いバーディートライを流し込むも、続く12番でボギー。パープレーで折り返しながら、パー3を除く7ホールでティーショットは1度もフェアウエーを捉えられなかった。後半は6番でダブルボギーをたたくなど「40」。大きな遅れをしいられた。

 フェアウエーキープ率21・43%(部門別81位)、パーオン率33・33%(同82位)とスタッツも低迷。ショットの立て直しに時間を割いているため、持ち味の1つであるアプローチも要所で精度を欠く。過去2度の優勝を飾っているコースでは自己ワーストのスコアとなってしまったが、長期戦は覚悟の上。「葛藤はもちろんあるけど、これからの自分のゴルフ人生を考えると、今変えないといけないと思う」と受け止めている。

 ホールアウト後に直行した練習場では真っ暗になるまで、1人残って打ち続けた。「最後の50球くらい、ようやく自分のリズムで打てるようになってきた。フォローでヘッドを走らせようとして力むから腰にも負担がかかる。(今日は)これだけ打っても、体は全然大丈夫。いいスイングは体が教えてくれる」。かすかにのぞいた復調の兆しに、少しだけ声のトーンが上がった。