今季日本ツアー唯一の出場となる世界ランク4位の松山英樹(25=LEXUS)は1イーグル、3バーディー、1ボギーの67で回り、4アンダーで首位と2打差の4位につけた。

 インスタートから332ヤードと短い13番パー4でグリーン手前まで運んでバーディー先行。14番をボギーとしたが、見せ場は折り返しの18番パー5。「すごく良かった」というドライバーショットから、残り226ヤードの第2打は4番アイアンでカラーまで運んだ。7メートルのスライスラインを冷静に流し込んでイーグル。昨年大会の第1日より2000人以上多い3810人のギャラリーから喝采を浴びた。

 後半2、3番と連続バーディーを奪った後が続かず「4番から9番までのパットっていうのは何か少し違和感があるような形。アイアンショット、アプローチショットに関しても同じような感じですね」。例によって不満は尽きないが、スイング改造をはじめ「全てを試している状態」と話していたのが前日のことだった。それを踏まえれば「そんなに悪くないスタートかなと思います」とまとめる。

 辛口の自己評価で知られる男が「ドライバーに関してはいい形」と及第点もつけた。スタートの10番や最終9番のように曲げてピンチにつながる場面はあったものの、本人が挙げた18番のように納得のショットは増えてきている。「いい日と悪い日の差を少なくするためにやっている。明日から3日間、悪い日がきてもどれくらいの幅に収まるか。今日は全然良くなかったアイアンショットをどれくらい修正して、ドライバーからパターまでどうつなげていくかが大事だと思う。ドライバーは今のままで、他のものをしっかり状態を上げていけたら、面白いかなと思いますね」。自らに課すテーマは明確だ。

 「67」はアマチュア時代を含め、6度目の出場となったこの大会では第1ラウンドの自己ベストだった。首位に立つのは、6月の全米オープンなど米ツアーで何度も優勝を争ってきたブルックス・ケプカ(27=米国)。「あのクラスだったら、普通にやってれば(65くらいが)出るんじゃないですか」。平然と言って必要以上に気にとめることはなかった。自らのパフォーマンスを上げてさえいけば、おのずと優勝争いに絡める-。随所に自信をにじませた。