男子ゴルフの塚田陽亮(32=ホクト)が11日、出身地の長野市内にある72犀北ゴルフセンターでジュニアレッスン会を開催した。

 今年で5度目となるイベントには「頭を下げて緊張しながらお願いした(笑い)」という石川遼(26=CASIO)が参加。石川と同じマネジメント事務所の星野陸也(21=フリー)も加わった。応募が殺到したことで参加者が抽選となったことを「申し訳ない」とわびた上で「選手会長と若手のホープに来てもらって、非常に良かった」。笑顔で引き揚げる子どもたちを見て心は和んだ。

 男子のトーナメント開催は「99年の関東オープンが最後じゃないかな」(塚田)という長野で生まれた塚田にとって、子どもの頃はシード選手と触れ合える機会がほとんどなかった。「自分が子どもの時に体験できなかったことを」との願いから始まった無料レッスン会。継続して参加し、顔なじみとなるジュニアゴルファーもいるため「ここに来てくれるということは、まだゴルフを続けてくれているんだなということでもありますし、子どもたちの成長はハンパじゃなく早いから、僕は毎年、楽しみな行事の1つ」とうなずく。

 本格開幕が近づくシーズンへの手応えも感じている。16年ツアー選手権森ビル杯で初優勝。ビッグタイトルをつかんだが、その16年秋に持ち球をフェードからドローに変えて苦しんだ。25試合で予選通過10試合にとどまった昨季途中に再びフェードへ戻すことを決め、今季からは南秀樹コーチと契約。「新たなスタートが切れるかなと思いますし、楽しみなシーズンになるんじゃないかと思っています。勝ちたいですね」と力を込めた。