昨年初優勝を飾った初シードの永井花奈(20=デンソー)がツアーで自身初のエースをマークし、首位スタートを切った。11番パー3でのホールインワンを含む1イーグル、4バーディー、2ボギーで回り、4アンダー68。プロ3年目で初めて単独トップで発進した。青木瀬令奈、全美貞(韓国)が3アンダーの2位で並び、注目ルーキー三浦桃香は8オーバーの98位と出遅れた。

 146ヤードの11番パー3。永井が8番アイアンで放った第1打は「いいところに飛んでいた」。グリーンに乗ったボールは、そのまま80センチほど転がってカップイン。「(太陽光で)あまり見えていなくて。いいところに飛んだので目を離したら『入った』と言われ、びっくりしました」。ギャラリーの反応でホールインワンを知った。

 アマ時代を含め、3回目のエースに胸が躍った。後半1、2番で連続ボギーをたたいた後、パー3の4番、7番でバーディーを奪い返した。「いい方向に戻せるきっかけだった。いつもはダメなパー3で珍しく取れた」。今年1月下旬から3週間、米ロサンゼルス合宿に臨んだ際、世界ランキング1位ダスティン・ジョンソン(米国)と対面し「今年一番のラッキー」。幸運期が巡っていた。

 昨年の樋口久子・三菱電機レディースで飾ったツアー初優勝は豪雨で最終日が中止だった。2日間競技でのツアー1勝を「心残りです」とあえて表現する。「3、4日間、最後までやって勝ちたい気持ちがあります。もう1回優勝することしか考えていない」。乗りに乗ってる20歳の新鋭は4日間にこだわり、最後まで突っ走る。【藤中栄二】