アイドル系新人の三浦桃香(19=フリー)が、三たび優勝争いに加わった。26位から出て6バーディー、1ボギーの67で回り通算3アンダー、141。首位と1打差の4位に迫った。今季2度の最終日最終組を経験しながら、最後に崩れてV逸。三度目の正直で初優勝をつかむ。首位には、藤田さいき(32)成田美寿々(25)土田沙弥香(23)の3人が並んだ。

 雨が強くなるにつれ、三浦の集中力が研ぎ澄まされた。激しく大粒の雨がたたいた後半に4バーディー、ボギーなし。首位と5打差26位から出て、ついに1打差まで迫った。出だしの1番では約9メートルのバーディーパットを沈め、67の好スコア。長い髪からしずくをしたたらせながら「落ち着いてやれば、そんなに雨は関係ないんですよ」と笑顔でサラリ。今季7戦目で3度目のV争い。ただ、かわいいだけではなかった。

 14日は熊本地震から丸2年を迎えた。隣県の宮崎に住む三浦も、大きな揺れに恐怖を抱いた。「1回目はご飯中で2回目の時は寝ていました。まだ大変な思いをしている方がいると思う」と苦しそうに明かした。

 今季2度のV争いは最終日に崩れ22、10位。「思い切り振ることを忘れていた。今回は新しい挑戦です」。三度目の正直。地元九州で初勝利をつかむ。【益子浩一】