次週全英オープンの“前哨戦”で松山英樹(26=LEXUS)は6バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの68で回り、2アンダーで首位と5打差の45位発進となった。

 前半は15年に同じコースで開催されたこの大会を制した同組リッキー・ファウラー(米国)と伸ばし合う展開。4番から3連続バーディーを奪うと、折り返しの9番も取って4アンダーとした。「いい感じでプレーできていたんですけどね…」。10番でドライバーを右ラフに入れ「10番のティーショットからショットがうまく打てなかった。ちょっと、もったいなかった」。グリーン手前までうまく運んだ第2打は傾斜で左のバンカーに転がり落ち、ボギーをたたいた。

 13番もラフからの第2打をバンカーに入れてボギー。15番ではアイアン型ユーティリティーのティーショットが大きく右へ出た。その高いラフが生い茂る地帯に飛び込んだボールはファウラーやジャスティン・ローズ(英国)といった同組選手も加わった捜索で1度は見つかった。杉沢伸章キャディーにグリーンエッジまでの距離を聞き、6番アイアンで狙うも、ボールはすぐ目の前の茂みへ。ここでアンプレアブルを宣言し、最後は際どいダブルボギーパットをねじ込む形で前半の“貯金”を吐き出した。

 ままならないショットについて「心当たりがあるもの(原因)を1つずつ、つぶしていこうと思った」という根気強い試行錯誤は、16番の第3打で実を結ぶ。残り145ヤードから8番アイアンでチャンスにつけて後半最初のバーディー。続く17番パー3も6番アイアンでピンに絡め、連続バーディーとした。「あれ(16番の第3打)から良くなったけど、途中、10番から16番まで良くないということは、何かを忘れているからそうなる。悪いスイングと、いいスイングの差をなくしていきたい」と言った。

 18番は、全米オープン開幕前日に割れたエースに代わるドライバーで納得のティーショット。力強い弾道はアゲンストの風をものともせず、300ヤード以上先のフェアウエーど真ん中を捉え「最後、うまく振れたので、明日につながるかなと思います」。約30ヤード打ち下ろす前半6番では、エッジまで349ヤードという距離を1オンに成功している。

 随所で光った好ショットに加え、最終ホールの1打に対する手応え。「打てた原因が、自分が気にしているところだけだとは思わない。練習でちょっと気づけたらいい」。良かったことも悪かったことも、等しく分析して、第2ラウンドのプレーにつなげる。