世界ランク4位の柳簫然(ユ・ソヨン、28=韓国)が5バーディー、ノーボギーの67で回り、通算15アンダーの273で日本ツアー初優勝を飾った。
1組前で回る畑岡奈紗がいきなり連続バーディーで滑り出し、トップを並走していた菊地絵理香は2番でボギーをたたいた。「9番に入るまでは自分のゲームに集中していた」とリーダーボードの動きを見ようともせず6、7番で連続バーディー。折り返しの9番も残り147ヤードから8番アイアンで3メートルにつけてバーディーとした。後続に3打差をつけたことを初めて確認し「優勝が見えてきた」。後半はドライバーを2ホールしか使わず、3番ウッドを多用してリスク管理を徹底した。14番では絶妙な寄せからパーを拾い「重要な1打だった」。そして、17番のバーディーで優勝を確信したという。
菊地は15年の日本女子オープン予選ラウンドでも同組でプレーしているが「その時よりもショット力がものすごく上がっていた。脱帽です」と話す。
16年からジョーダン・スピース(米国)と同じコーチ、キャメロン・マコーミック氏に師事。リオデジャネイロ五輪を控えるシーズンでのコーチ変更に周囲の驚きは大きく「『あまりいい選択ではない』と言う人もいました」と振り返る。結果的にリオ行きこそ逃したが、翌年ANAインスピレーションを制してメジャー2勝目。初めて世界ランク1位にもなった。
「スイングが安定して、ボールコントロールも良くなった。さまざまなタイプのショットが打てるようになって、コース上でいろんなシチュエーションに対応できるようになった」と決断に胸を張る。
イ・ボミ(韓国)は「韓国で一緒にプレーしていたけど、技術的に全てがトップクラス。私が知っている限り、特にショットに関してはNO・1。パターが入るか入らないか、の選手だと思う」と証言。
今大会に出場していたメジャー2勝の田仁智(チョン・インジ、韓国)は「ひと言で言えば“冷めない情熱”でしょうか。情熱的で根性のある選手です」と独特の言い回しで強さを表現する。
この優勝で日本ツアーのメンバー登録も可能となった。
「メインはUSLPGA(米ツアー)」とした上で「日本と韓国は近いし、有望な若い選手が多いとも聞いているので、ぜひ彼女たちと対戦したい。この大会でも来年、ディフェンディングチャンピオンとして連覇を目指したい」と意欲を示し、さらには「16年はリオ五輪に出られなくて悔しかった。20年の東京五輪は、自分にとって大きな目標です」。
世界基準のショット力を見せつけて畑岡の3連覇を阻み、夢を広げた。

