元賞金王でツアー通算18勝の藤田寛之(49=葛城GC)が今季初の首位で発進した。

4番パー5で第2打をバンカーに入れながらもバーディー先行。5番では6メートル近くのパットを沈め、6番ではグリーン手前の花道からサンドウエッジでチップインとバーディーラッシュ。実に9番まで6連続バーディーを奪うなど8バーディー、1ボギーの7アンダーでトップに並んだ。

「スコアから言うと120点です。最近の自分の調子では出るスコアでないので、想像していなかったです」と振り返る藤田にとって14年ANAオープン第3日以来の6連続バーディーだった。

詳細な記録が残る99年以降では、日本オープンの最多連続バーディー記録となる。「(6連続バーディー中は)結構、必死にやっていました。9番でウエッジで(ピン)1メートルについた時、そろそろ外れるかもと思いながらも入った。びっくりです」と口にした。

2週前のトップ杯東海クラシックで、師匠の芹沢信雄からスイング指導を受け「左に大きくフックしてしまうミスが多かったのですが、かなり減ってきているのではないかと手応えを感じています」と自信をのぞかせた。00年中盤から14年までは国内メジャー制覇が「年間の大きな部分を占めていた」ものの、ここ数年は「日本オープンに出られるのかどうかが自分の不安要素だった」と明かす。

復調の兆しをみせながら4年ぶりのツアー優勝、日本オープン初制覇への期待が膨らむ。藤田は「現時点では4日間のゴルフの流れ、動きを考える余裕はないのが正直なところ。まずは明日。少しでも上位に残れるように」と貪欲な姿勢をみせていた。