賞金ランクトップで2週連続優勝を目指す今平周吾(26=フリー)が、伝説のウオーターショットを再現した。首位と8打差20位から出て、スコアを4つ伸ばして迎えた最終18番パー5。フェアウエーからの残り209ヤードの第2打は、グリーン手前の傾斜から池まで転がり落ちた。水面からの第3打を、ピン側70センチにピタリ。バーディーで締めくくり、通算8アンダーでホールアウト時点で5位浮上。優勝争いに食い込んだ。

08年に、当時17歳だった石川遼がプロ転向後初のツアー優勝を飾ったのも、同じビーチバンカーからのウオーターショットだった。10年ぶりに伝説の1打を再現した今平は「普通のバンカーと変わらない感じで、フェースを開いて水ごと打ちました。(10年前の石川のショットは)テレビで見ていました。プロ初優勝だったので、感動したのを覚えています」と語った。

その石川はこの日、18番で第2打を池の真ん中に落とした。さすがに、ウオーターショットはできず、そのホールはボギー。77とたたいて通算3オーバーとなり、ホールアウト時点で55位。石川は「ショットが乱れて内容も良くなかった。18番の池は、1番入れちゃいけないのに入れている。コースマネジメントを淡々と続けていくのは、難しいことなんだと思いました」とボソリ。復活の10年ぶり優勝は、絶望的になった。