国内女子ゴルフの今季注目選手14人を紹介する連載の2つ目のテーマ「新星」の4人目は、今春に兵庫・滝川二高を卒業予定の安田祐香(18)です。昨年、アマチュア最多タイとなるツアー10試合連続予選突破を記録。年内のプロテスト合格とともに、ツアーでも新風を巻き起こす可能性を秘めています。

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安田の成長は、止まることを知らない。ツアー初出場した17年7月の大東建託・いい部屋ネットレディースから昨年10月の富士通レディースまで、10試合連続予選突破。過去に諸見里しのぶ、芳賀ゆきよが到達したアマチュアの最多記録に並んだ。惜しくも新記録樹立は逃したものの、プロでも決して簡単ではないことをあっさりとやってのけた。

昨年10月のマスターズGCレディースで、初めて予選落ちした際の表情がまた、さらに強くなる予感を感じさせた。ギュッと唇をかみしめ、悔しさをあらわにした。いつもの、あどけない素顔はなく、涙をこらえているようでもあった。

「私がプロだったら、この予選落ちをしたことで、賞金は得られないわけですから。そう考えるとすごくいい経験になりました。予選通過をしたかったですし、今回は優勝争いとは違った意味での(予選通過を巡る)緊張感がありました」

高校を卒業する今年は、多忙な年になりそうだ。4月3日に米ジョージア州で開幕する「オーガスタ・ナショナル女子アマチュア」に出場。国内ツアーに参戦しながら、プロテスト合格を目指すことになる。今年から受験資格が高校3年にあたる17歳からに引き下げとなり、競争激化が予想されるため、安田は「そこに向けてしっかりと準備をしていきたい」と気を引き締めている。

成長の加速度からすれば、ツアー初優勝も、そう遠くはないはず。勝みなみら黄金世代を脅かす存在として、期待がかかる。【益子浩一】

◆安田祐香(やすだ・ゆうか)2000年(平12)12月24日、神戸市生まれ。7歳でゴルフを始め、小5でのベストスコアが74。17年日本女子アマ優勝、18年全国高校選手権春季優勝。17年に日本代表入りし、昨年8月には世界アマチュア選手権(アイルランド)に出場。得意はショートアイアン。163センチ。