プロ3年目の松原大輔(24=フリー)が8バーディー、1ボギーの64で回り、7アンダーで3位につけた。高校、大学の後輩、星野陸也にツアー優勝で先を越され、シード権も逃がした18年からの巻き返しへ好発進。63で回ったデービッド・オー(米国)と貞方章男が8アンダーで首位。池田勇太、星野ら5人が6アンダーで4位につけた。

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1アンダーで迎えた後半2番から、松原の圧巻のバーディーラッシュが始まった。2番パー4で8メートルを沈めてバーディーを奪うと、3番は1・5メートル、4番は3メートル、5番は2メートル、6番は4メートルとチャンスで次々とパットを決めていった。終わってみれば自己ベストタイの64で、その時点で単独首位に立ち、堂々の3位につけた。「記憶がないくらい夢中でやっていました。自分のプレーもどんどん忘れていくくらい目の前のことに集中した」と振り返った。

昨年はあと少しのところでシード権を逃した(72位)。茨城・水城高-日大ゴルフ部の後輩、星野に優勝で先を越された。高校時代は、15年国体に一緒に出場し優勝したこともある。「大学には自分を追い掛けて入ってくれた。追い掛けられて、追い越されたというのが心の奥にはあります」。悔しさをバネにオフの練習で自分を見つめ直した。ショートゲームからショットまで、自分に何が足りないかチェック。QT(予選会)12位で獲得した前半戦の出場権にも「常に不安と闘っている」。そんな中、1打1打に集中することを心掛けているという。

中学、高校とゴルフの合間にボクシングジムにも通った。「間違ったら死ぬかもしれないという緊張感はゴルフにも役立っています」。ジム通いを世話してくれた同級生の大里拳(24=大鵬)が、5月4日に後楽園ホールで日本スーパーフェザー級王座に挑戦する。「友人の頑張りは刺激になっている。チャンピオンになったらお祝いしたい」。その前に、悲願の初勝利を挙げたいところだ。【桝田朗】

◆松原大輔(まつばら・だいすけ)1995年(平7)3月14日生まれ、大阪府出身。9歳でゴルフを始め、茨城の名門水城高では主将を務め11、12年と関東ジュニア連覇。日大でもゴルフ部主将。15年に茨城代表として国体で優勝。16年のQTでプロ転向。17年の下部ツアー、ISPSハンダグローバルチャレンジカップ優勝。18年はフル参戦も、賞金ランク72位でシード権獲得ならず。177センチ、77キロ。妹由美も女子プロ。