プロ2年目の原英莉花(20=日本通運)が、ツアー初勝利を視界に捉えた。21位から出て7バーディー、3ボギーの68で回り通算4アンダー。首位と2打差5位に浮上した。プロテストに合格した昨季は5度のトップ10入りで賞金ランク38位となり、初のシード権を獲得。98年度生まれの黄金世代では6人目となるツアー優勝をかけ、21日の最終日を迎える。

初夏のような日差しが注ぐ熊本で、半袖&ミニスカートの原英莉花がV圏内につけた。出だしは2連続ボギー。「朝が早いと脳が起きていないんです。これは、イカンと思いました」。

自らにカツを入れ、そこからスコアを伸ばした。4番パー5でピンそばにつけて1つスコアを戻すと、8番パー3で4メートル、9番パー5で8メートルのバーディーパットを決めた。さらに、7メートルを沈めた13番パー3から3連続バーディー。21位から一気に首位の背中を捉えた。

「ショットに迷いがないので、いい感じにプレーできました。パットが課題だけど、その中でも、今日はよく入れたと思います」

プロテストに合格した昨季は、8月のニトリレディースで3位に入るなど新人ながらトップ10入り5回。同じ98年度生まれの黄金世代は畑岡、勝、新垣、大里に加え、3月には河本が初優勝を果たしているため、負けず嫌いの心に火が付いた。前週は千葉県内にある師匠の尾崎将司の自宅を訪ね「クラブが寝ちゃうのでスイングのアドバイスをいただいた」という。“ジャンボ効果”で優勝争いに参戦。

「熊本で恩返しがしたい。でもジャンボさん、携帯電話を持っていないから、連絡できないんです」

首位と2打差5位。師匠へ、吉報を届けたい。【益子浩一】