高校3年の和久井麻由(18=JGAジュニア会員)が、初の「アマ女王」に王手をかけた。雨の中、首位から出て5バーディー、2ボギーの69で回り、通算14アンダーとし、単独首位を守った。00年度生まれ「プラチナ世代」と呼ばれる1学年上の6位安田祐香(18)らを抑え、完全優勝へ大前進した。2位は同じ01年生まれの西郷真央(17)。

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自称「雨女」が、初のアマ女王に近づいた。単独首位から出た和久井は出だしの1、2番で連続ボギー。でも、心は折れない。怖いもの知らずの女子高生だ。雨が強まっても逆にスコアを伸ばした。後半の12番パー3で3メートル、13番パー4で上からの6メートルのバーディーパットを沈める。17番パー5では6メートルのパットを沈め、2位に2打差。プラチナ世代の3位古江とは3打差、スター候補生の6位安田には6打差をつけた。

「雨と風は嫌いじゃないです。1、2番のボギーは痛かったですけど、上出来です。私は常に守ってしまうので最終日は攻めたい」

今季ツアー初優勝した98年度生まれの黄金世代、河本結(20)の強い精神力に憧れる。「あんな選手になりたい。話を聞いて感動しちゃう。『私は何をビビっているんだろう』と思うことがあります」。前日にはその河本から「明日も頑張れ!」とメールが届いた。まずはアマ女王へ。その先にある年内のプロテスト合格へと歩む。【益子浩一】

◆和久井麻由(わくい・まゆ)2001年(平13)5月28日、栃木県生まれ。7歳から競技を始め、16年全国中学選手権で優勝。代々木高進学後は、18年全国高校選手権などで優勝。ドライバー平均飛距離は250ヤード。ベストスコアは65。168センチ。