25位から出た松山英樹(27=LEXUS)は、9バーディーのノーボギーでコースレコード、今季自身のベストスコアとなる63で回り、通算12アンダー、132で単独トップに立った。

大会前は、年間総合優勝を争うポイントランキングは33位でプレーオフ最終戦出場(上位30人)に黄信号がともっていたが、出場どころか2年ぶりの優勝さえもはっきりと視界にとらえた。「なんか、良かったですね。昨日の最後の2ホールくらい、3、4ホール? で気づいたことが、うまくいった感じです」と手応えを伝えた。

眠れる獅子がついに目覚めの時を迎えた。1番パー4で8メートルのロングパットを沈めたのが合図だった。4、5番で連続バーディーを奪うと7、8番でも再び連続バーディーを決めた。前半だけで5つスコアを伸ばして首位に並んだが、これで終わりではない。後半も勢いは衰えず、上がり2ホールを含め、2度の連続バーディーで大爆発し、一気に頂点に立った。「ちょっとかみ合えばこうやって良いスコアが出る。常にちょっとだけで良いんで、かみ合ってくれたらいいなと思う」と話す。

第1日は粘りのゴルフ、第2日はパットがさえ渡り、2日間でボギーなしと底力を発揮した。「まあたまたまですけど。4日間あったら(ボギーは)打つと思うんで。それでもしっかりと良いゴルフができるようにしたい」と2年ぶりのタイトルへ気を引き締めた。

パトリック・カントレー、トニー・フィナウ(ともに米国)が、通算11アンダーで2位につけている。71で回ったタイガー・ウッズ(米国)は通算2アンダーで48位。