今平周吾(27=フリー)が痛恨の2位に終わった。同じ最終組の黄重坤を1打差で追う最終18番パー5。池越え2オンからのイーグルで数々のドラマを生んだABCGCの名物ホールで、攻めた。

第1打をフェアウエーに運び、第2打は残り205ヤード。池のすぐ奥に切られたピン前4メートルにつけてパットを入れた。しかし、さらに内側の2メートルから黄にイーグルを決められた。

3週前のブリヂストンオープンに続く今季2勝目、自身初の年間2勝目を逃した。

「前半はいい流れがなく、後半に入って10、12番で(バーディーを決めて)流れが来たんですけど」

まさかのミスショットがあった。バーディーが欲しい15番パー5でボギー。左ラフからレイアップの第2打が左方向の木に当たり、ロストボールになった。「ボールの後ろに芝がかかっていて(ヘッドの)抜けが悪そうでした」という。だから、ユーティリティーでなく8番アイアンを手にしたが、それでも芝に絡まり引っかけた。5メートルのボギーパットを沈め、黄に逆転こそ許さなかったが、せっかく作った流れは消えた。それでも、収穫はある。2年連続で賞金王になれば、東京五輪やメジャー出場のための世界ランク(現在53位)も好転する。だからこそ、自分の調子を踏まえ、賞金ランクに加算されない同週開催の世界選手権シリーズ(WGC)HSBCチャンピオンズ(中国・上海)に出場せず、今大会に出た。結果的に2位賞金1500万円を得て、賞金ランク1位に浮上。2位C・キムに約1100万円差をつけた。

「今後も(賞金が)大きい試合が続く。毎週優勝を狙いながら、トップ10をキープしていくことを考えます」

今季残り5試合。優勝を逃した悔しさを抑え、今平は自分を納得させた。