【シンガポール18日=高田文太】アジアンツアーと共催の20年日本男子ツアー開幕戦で、木下稜介(28=ハートランド)が日本人トップの8位につけた。

6バーディー、2ボギーの67で回り、通算7アンダーの206。ツアー未勝利だが、同学年の松山英樹、石川遼の存在を刺激に、全英オープン出場権のかかる今大会は上位進出を目指す。通算17アンダーのマット・クーチャー(米国)が、2位に3打差の首位に立った。

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前半飛ばした木下が、日本人トップに立った。1番パー4をバーディー発進。5番はグリーン外から7メートルを沈めるなど、パットが好調だった。前半で5バーディーを奪い「前半は快調すぎるぐらい」と一時はトップも視野。結局、後半はスコアを落としたが「難しいと思っていた前半で5アンダーは自信になる」と、最終日へ手応えをつかんだ。

「1歩ずつ着実にレベルアップ」が信条だ。ツアー未勝利だが、石川遼らと定期的に練習し、実力を上げてきた。石川とは同学年だが「うまい選手から聞くのが一番早い。そこはプライドとか関係なく、質問しまくっている」と、貪欲な姿勢を見せている。米ツアーを主戦場とする松山英樹も同学年。「同じ四国の高校なので近くで一緒にやっていたけど、今は天と地ほどの差。でもいずれは自分も海外に出て、同じ舞台に立ちたい」。まずは今大会、全英オープンの出場権獲得が現実味を帯びてきた。

◆木下稜介(きのした・りょうすけ)1991年(平3)7月16日、奈良県生まれ。10歳でゴルフを始める。香川西高3年時に全国高校選手権で2位。大阪学院大4年時に朝日杯日本学生選手権優勝。14年にプロデビューし、7戦目のダンロップ・スリクソン福島オープン2位。18年に下部のAbema TVツアーで初優勝。174センチ、75キロ。