1オーバーで出た松山英樹(27=LEXUS)は、1イーグル、6バーディー、1ボギーの64で回り、通算6アンダー、207で、57位から11位に急浮上した。

この日の64は、全68人中、テイラー・グーチ(米国)と並ぶベストスコア。首位と4打差で、3年ぶりの優勝を射程圏にとらえた。タイガー・ウッズ(米国)は通算5オーバーの63位。アダム・スコット(オーストラリア)、マット・クーチャー(米国)、ロリー・マキロイ(英国)の3人が通算10アンダー、203で首位に並んだ。

   ◇   ◇   ◇

スタート15分前の決断が奏功した。57位でギリギリ予選を通過した松山は「昨日も入っていないし、どうせ入らないなら替えよう」と、急きょパターを変更。17年に米ツアー5勝目を挙げた際に使った、ヘッドの大きめなものを使った。

するとスタートの10番パー4で、ティーショットを2メートルにつけてイーグル発進。続く11番パー5も、3打目を1・5メートルにつけてバーディーを奪った。「直進性がある」と、鋭いショットとかみ合い、この日のベストスコア64をたたき出した。

1月からの3戦は12位、45位、16位で、優勝争いに加われずにいた。「今年に入ってパットが全然入っていなかったので、気分転換してみようと(パターを)変えたら、思いの外入ってくれた」。前日の第2日終了後、ファンに手を引っ張られて肩に痛みが出たが、精神的にも上向き。「久々にいい位置で回れるので、すごく楽しみ」と、3年ぶりの優勝を見据えていた。