新型コロナウイルス感染拡大で休止中の世界の主要ツアーに先駆け、無観客で開催された韓国女子プロ選手権に出場した日本の元賞金女王アン・ソンジュ(32)が17日、合同リモート取材に応じた。

同大会は日本の日本女子プロ選手権にあたる国内メジャー。アンは16日の2次カットに遭い、競技が終了。「無観客は韓国の(日本の)ステップアップ(のような下部ツアー)以来で、なかなか慣れることができなかった。でも、周りがみんな大変な中で、選手のためにこんなに(準備をして)やっていただいた。試合をやれたことがまず、すごくうれしかった」。ツアーの中止で、オフの練習の成果を発揮できる機会が消え、モチベーションが下がった時期もあっただけに、喜びは大きかったようだ。

大会出場での感染不安については「選手は(感染に)気をつけるように協会から言われる。ルールを守らない方がたまにいらっしゃるじゃないですか。(プレーについて回り、速報スコアなどをチェックする)マーカーとかの若い人とかで…。そういうとこがちょっと心配でしたけど、今回は厳しくやっていたから、無事に終わったんじゃないかと思います」と話した。

開催コースの感染防止対策は徹底されていた。駐車場からクラブハウスに行くまでにまず検温、体調を申告。クラブハウス入り口で消毒や、サーモグラフィーのゲートで再び検温。「全体的なイメージとして“ここまでするんだ”と思った」と感想を明かした。

クラブハウスより先は練習場、コースを含めて、選手、キャディー、大会スタッフしか入れず、コーチ、マネジャー、家族はシャットアウトされた。マスクは「選手だけ練習(やプレー中)はしてもしなくても良かったけど、室内では必ずしていました。キャディーさんはいつでも必ずマスクをしていました。試合の雰囲気というより、みんな仲良く、言い方は変ですけど、試合じゃないような感じもありました」という。

日本の女子ツアーが開催される可能性は、最速でも6月25~28日のアース・モンダミンカップ(千葉・カメリアヒルズCC)からになる。「キャディーさん、選手、それに周りのみなさんの安全がまず大事と思う。私たちはスポーツをやる人なので、いいプレーをして、いいエネルギーを与えることです。(無観客でも)韓国ではテレビを見ていらっしゃる人が多いみたい。テレビで応援してもらえるなら、それがいいと思います」と開幕を心待ちにしている様子。「自分でできること、守れることをちゃんとやって、コロナを乗り越えていいプレーを見せたい。日本のみなさんも頑張ってください」とメッセージを送った。