渋野日向子(21=サントリー)がプロ2度目のバーディーなし、ワースト2位のスコア「79」と大崩れした。6ボギー、1ダブルボギーで8オーバー。首位のラーセン(デンマーク)と8打差の125位と、初のリンクスコースで洗礼を浴びた。野村敏京(27)は1オーバーの36位、畑岡奈紗(21)は2オーバーの48位、河本結(21)は4オーバーの86位、山口すず夏(20)は11オーバーの140位だった。

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懸念していた最悪のケースに陥った。渋野は7番パー5の第2打で、日本にはない深い形状のポットバンカーに入れた。辛うじて1打で脱出したが、今度は深いラフへ。長いものは膝付近まで伸びているブッシュに、クラブが絡みついてミスショットとなった。第5打でようやくグリーンに乗せたが、2パットを要してダブルボギーをたたいた。

渋野 そうなるだろうなという結果。ポットバンカーに入れたら出すだけ。ラフに入ったら、どこに飛んでいくか分からない状態。(不安要素を)ほぼ全部やった感じ。「もうちょっと頑張れよ」と思いました。

初のリンクスコースでの試合を控えた12日、会見で「バンカーに入れたらダボ(ダブルボギー)もある」「ラフが長いので入ったら刻むしかない」と語っていた通りの展開だった。その後も立て直せず8オーバーで、2年ぶりにバーディーなし。プロ37戦目、115・5ラウンドで2度目の屈辱。この日のスコア「79」はプロワースト2位。昨年4月のKKT杯バンテリンレディースで最下位だった第1日の「81」に次ぐスコアで、プロデビュー戦だった17年9月の日本女子オープン第1日と並ぶ数字だった。

渋野 1つもバーディーを取れなかったのは悔いが残る。取りたいところで取れなかった。情けないボギーもあった。今まで回ってきたところでは経験できないようなコース。リンクスの難しさを痛感した。

持ち前の笑顔に替わり、ホールアウト後の会見では苦笑いを連発していた。それでも生涯の目標に掲げる「5大メジャー制覇」への思いは揺らぎない。「まだまだ自分は成長過程で未完成。100%には近づけていない」。リンクスで受けた屈辱は、同じリンクスで行われる次週の全英女子で晴らす-。転んでも、ただでは起きない決意をにじませていた。【高田文太】