渋野日向子(21=サントリー)の予選落ちが決まった。8オーバー125位で出て、1バーディー、5ボギー、1ダブルボギーの77で回り、通算14オーバー、156。全144選手中、132位に終わった。

この結果を受け、元賞金女王の塩谷育代(58)に話を聞いた。

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アース・モンダミン・カップに続く予選落ち。初体験のリンクスということもあるでしょうが、渋野さんは混乱していて、つらいでしょう。立て直すのに、時間がかかるかもしれません。

渋野さんは自粛期間中から、ワイドスタンスを狭めたスイング改造を始めました。もっとゴルフを良くしたい、悪いところを直したい-。分かります。私も最初に賞金女王(92、95年に2度獲得)になった時いろいろ取り組みましたし、彼女も青木コーチと相談して決めたこと。ただ未熟だった私に比べ、彼女のスイングは完成品に近いと思っていたので、意外でした。

推測ですが、引っかかる点を挙げるならドライバー(1W)のシャフトを特性の違うタイプにかえた点。同メーカーではあるものの、インパクト直前にヘッドが自然と走るタイプから、自分でヘッドを戻していくタイプにしました。筋力アップしたための選択でしょうが、結果的に「ボールを真っすぐ行かせよう」と体が勝手に動いてしまい、持ち味の躍動感が感じられず、フワッと見えてしまうのかもしれません。

AIG全英女子オープンは20日に開幕します。時間はありませんが、私なら元の場所に戻ってみます。昨年の1Wで打ってみる。そこから、心と体をもう1度整理する。彼女もコーチと相談し、何とか活路を見いだしてほしいです。(プロゴルファー)