日米ツアー通算15勝の上田桃子(34)がボギーなしの67をマーク、通算1オーバー、285の6位でフィニッシュした。19位スタートから、ほぼ無風のリンクスで4バーディーを奪って、順位を上げた。豪雨被害に苦しむ故郷・熊本に元気を与え、通算29度目のメジャーで08年全英7位だった自己最高位を更新した。世界ランク304位ソフィア・ポポフ(27=ドイツ)が、通算7アンダーで初優勝を飾った。

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穏やかなリンクスで、上田がスコアを伸ばした。2番で5メートルを沈め、3番で第2打を1メートルにつけ、4番で4メートルを決めて、3連続バーディー。「郵便切手」と呼ばれる名物ホール8番パー3は115ヤード計算の奥ピンをピッチングウエッジで攻め、スピンを効かせて1・5メートル。4個目のバーディーを奪った。

「正直、疲れました。今日は風がなかったけど、そうなると米ツアーはバーディー合戦になる。だから、ブッシュやバンカーへのプレッシャーは変わらずありました」

メジャー自己最高位、08年全英7位より上を目指した。スタートから14ホール連続パーオンに成功。ミスは15番だけ。辻村明志コーチ(45)をキャディーに、ノーボギーの67で4日間を締めくくった。

海外で、自分を再確認した。プロ転向から15年。一回り下の黄金世代が大暴れする。しかし、全英には、歴代覇者で50歳のマシュー、レジェンドの56歳デービースらがいた。

「他にも、私が米ツアーにいた頃は予選通過が精いっぱいだった子がメジャーに勝ったり…。年のことは考えないようにしてますが、あらためてゴルフを年のせいにしちゃいけないと、思います」

全英は10度目の出場だが、ANAインスピレーション、全米女子オープン、全米女子プロの米メジャー出場は13年が最後。諦めたわけではない。「もう出るだけなら意味がない。戦える自信がないとダメ。その挑戦を続けていくのが、現役の使命です」。34歳の上田が収穫を得て帰国する。