女子ゴルフの国内メジャー初戦となる日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯は10日、岡山・JFE瀬戸内海GC(6640ヤード、パー72)で開幕する。上田桃子(34=フリー)は9日、練習ラウンドを行い、メジャー自己最高6位となったAIG全英女子オープンからの凱旋(がいせん)試合を前に調整を終えた。

プロ実質1年目の06年から国内メジャー出場は通算43回目。トップ10は18回、トップ5は5回、2位は15年サロンパス杯、日本女子プロで2回あるが、いまだに優勝はない。オンライン会見で、これについて問われると「本当に早くその質問がなくなるように、と思っています。『(国内)メジャー(優勝)まだですよね』といつも言われて。自分が一番、勝ちたいんですけどね」と苦笑いをまじえて、答えた。

今度こそ-。その絶好の機会かもしれない。全英は強風のリンクス、ロイヤルトルーンGCで手応えを得た。今大会開催のJFE瀬戸内海GCもリンクス。「ティーショットで感じるプレッシャーは全く違うかもしれないけど、コースマネジメントの仕方は似てるかな、と思う。風対策も使えそう。アドバンテージにはなりますかね」とまんざらでもなさそうだ。

全英から25日に帰国。26日から自主隔離の2週間に入った。「最初の1週間は常に眠くて。戻って5日ぐらいはヘルペスもできたり。外に出られない、休まざる得ないのは良かった。出られたら、動いちゃいますから」。自宅で素振り、パター、トレーニングを重ね、ダメージは抜け、隔離が開けた8日夜に現地入り。この日、駆け込みで18ホールを回った。

上田が日本にいない間、女子ゴルフ界も動いた。19歳の笹生優花が2連勝、前週には同じ辻村明志コーチに師事する小祝さくらが優勝。「私のモチベーションは純粋にただ1つ、強い選手と戦いたい。笹生優花ちゃんも、さくらちゃんも本当にいい刺激になる。ワクワクさせてくれます」。心身とも充実して、臨む43度目の国内メジャー。「2日目までは耐えて、試合勘を取り戻して。3日目にいい位置にいれば“よし、いくぞ!”という感じで」。本番が待ち切れないように、上田が声を弾ませた。