イーブンの32位でスタートした渋野日向子(21=サントリー)は、2バーディー、3ボギー、2ダブルボギーの77、通算5オーバー、149の65位に終わった。予選通過の50位タイまでに入ることができず、国内ツアーでは開幕戦のアース・モンダミン・カップに続き、予選落ちとなった。

鈴木愛、稲見萌寧と同組でスタートし、前半9ホールで1ボギー、2ダブルボギーとスコアを5つ落とした。後半出だしの10番パー4で、5メートルのパットを沈めてこの日初のバーディー。11番への移動前、稲見にグータッチで祝福され、笑顔を見せる場面もあった。最終18番パー5でもバーディーを奪ったが、12、14番でボギーをたたいており、後半も伸ばすことはできなかった。

ホールアウト後は「何回この悔しい思いを経験したらいいんだと思う。でも…。これが実力ですよね。去年がうまくいきすぎた。去年の自分と比べたら前に進めない。でも比べてしまう自分がいるのが本当に情けない。去年の自分にすがっていても仕方ない。初心に戻って、あと4試合、頑張っていかないと」と話し、唇をかんだ。メジャーのAIG全英女子オープンと国内ツアーでも4勝した昨年のような成績を残せないことへの、もどかしい心情を明かした。同時に、年内に予定している出場予定の国内ツアー4試合での雪辱を期していた。

アプローチについては、状況に応じてクラブを使い分けているわけではなく、昨年から使って信頼度の高い58度のウェッジを多用したという。打ち方の強弱で調整した結果、ミスショットにつながっていた。「58度だけじゃなくて、他のクラブを使って簡単に寄せるというのを、これから練習していかないといけない」。もちろん、52度のウェッジなどでもアプローチ練習はしてきたが「怖いというのがある。なかなか使えない、持てない。やっぱり自信がない。今まで使ってきたものに頼ってしまう。だから前に進めない」と、自己分析した。

パットについても「本当に何打損しているんだろうと。今までは数字的には、すごくよかったパッティングが、今は足を引っ張ってしまっているということに関して、すごくつらいですね。去年よかった分、どうしても比べてしまう。『去年はどうやって打っていたんだろう』と考えちゃいます。でもそれは本当にダメなこと」と話した。パットの読みやタッチについても「読みもタッチも合っていなかったのかな。読みに対して合う、入るスピードはあると思う。読み方に対する自分のボールのスピードが全くコントロールできていない。なかなかストロークのリズムが安定していない」と、反省の弁を述べた。

第1ラウンドでは8番パー3でホールインワンを達成した。プロ2度目、アマ時代を含めると5度目だったが、過去4度は「全部予選落ちです」と明かしていた。今回も予選落ちとなり「やっぱりダメですね。なかなか(呪縛が)解けないですね」と苦笑いを浮かべた。次戦のTOTOジャパン・クラシックは予選落ちがない大会とあって「安心してホールインワンしたいですね」と、冗談交じりに話した。続けて「その分、初日から攻めていけるというのが、予選落ちのないメリット」と、攻め気を忘れないことを誓っていた。