日本ツアー今季2戦目のイ・ボミ(32=韓国)が、3年ぶりツアー通算22勝目を狙える好位置でホールアウトした。32位で出て7バーディー、ボギーなしの65で回り、通算8アンダー、136。ホールアウト時点で首位に立った。

4番パー4で、カラーから8メートルをパターで沈めて最初のバーディーを奪った。5番パー5は10メートル、6番パー4は5メートルと、長いパットを次々と決めて3連続バーディー。最終18番パー4も13メートルを沈めるなど、この日はパターが絶好調だった。「すごくパットが入った。自分でもビックリしていますし、すごくうれしい」と、声を弾ませた。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で来日できず、約1年ぶりの日本ツアー復帰となった前週のTOTOジャパンクラシックは、2週間の自主隔離から間もなくということもあり67位に終わった。それでも過去3度優勝と、相性抜群の今大会で復調。会場のグレートアイランドCについて「3勝したし、賞金女王を決めたこともある。本当は難しいコースですけど、大好きとしか言えない」と笑顔で話すなど、実力を存分に発揮できるイメージを持ち続けている様子だ。

昨年12月には韓国人俳優イワンと結婚し、ソウル市内で挙式も行った。その夫とは連日、5~10分電話している。パットが決まらず1アンダーと伸ばしきれなかった第1ラウンド終了後には「明日(第2ラウンド)が初日と思って頑張ってね」と励まされた。ボミは「初日と思ったら、もっと緊張するかと思ったけど、初日の嫌なことを全部忘れられた。旦那さんと付き合い始めたころから成績が良くなくて、ゴルフをしていて『楽しい』と言ったことがなく、ずっと苦しんでいる顔を見せていたので申し訳ない気持ちでした。今日は『楽しかった』『うれしかった』と言いたいです」と、笑顔がはじけた。

夫とは現在、日本と韓国に離れて生活している。「さびしい気持ちはあるけど、ここで頑張る」と力を込めた。来日がかなわず、韓国ツアーに参戦していた間も「(日本で)早く試合がしたかった」と、流ちょうな日本語で話すほど、日本ツアーへの思い入れは強い。古江彩佳が通算10アンダーでホールアウトし、首位にこそ立てなかったが、逆転を目指して最終日に臨む。