国内女子ツアー今年最終戦で国内メジャーのJLPGAツアー選手権リコーカップが26日、宮崎CC(6543ヤード、パー72)で開幕する。ツアー史上3人目の3週連続優勝がかかるミレニアム世代(00年度生まれ)の古江彩佳(20)は25日、今の調子を「ぼちぼちです」と、関西人の神戸っ子らしく表現。来年の東京五輪代表争いも世界ランクで日本勢2番手の15位渋野日向子に16位と肉薄、V争いの中心となる勢いだ。

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プレーと同じで、古江のしゃべりは力みがない。全美貞、鈴木に続く史上3人目の3週連続Vへの意識は「う~ん、ないですね。(達成)できれば運でしょうし」と笑い、調子を「ぼちぼちです」と説明した。

昨年10月の富士通レディースでアマチュア優勝する前は世界ランク228位。それがプロ転向17戦目だった前週、大王製紙エリエールレディースで2週連続のプロ3勝目で16位へ。わずか1年1カ月で急上昇し、東京五輪代表争いも日本勢2番手で15位の渋野の背中をとらえた。

だが、それも「え~っ、え~って。ほんとビックリ、驚きです」と笑うだけ。「チャンスは増えたなって感じはしてます。でも、五輪を考えているかとなると今は考えてないし…。いけたら、うれしいですけど」とまるで人ごとだ。現在2位の賞金ランクでも、優勝賞金3000万円の今大会に優勝すれば、1位笹生との約1615万円差を逆転する可能性も十分にある。

メディアのリクエストで「今年の漢字」を求められ「笑」と書いた。「“幸せ”かなと思うんです。試合もできて、勝つこともできて。でも、コロナの状況は“幸せ”じゃない。だから」と理由を説明。いつも楽しくプレーすることを心がけている。笑顔も出る。そんな平常心が続けば…。昨年大会は2位。古江を中心に、2020年国内最終戦は動く。【加藤裕一】