日本女子オープン覇者の原英莉花(21=日本通運)が国内メジャー2連勝へ、首位ターンした。首位スタートのこの日は同じ黄金世代の渋野日向子(22)と2サムの最終組で回り、5バーディー、1ボギーの68をマーク。通算9アンダーで2位に2打差をつけた。渋野も69で回り、同7アンダーで2位をキープ。ツアー史上3人目の3週連続優勝に挑む古江彩佳(20)は、ツアータイ記録のハーフ2イーグルなどで2位浮上した。

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原がパットでスコアを伸ばした。1番で5メートル、9番で6メートル、16番で8メートル。奪った5バーディーのうち、3つは長めの距離を沈めた。「流れを切らさず、集中してプレーできた。今日もパットが本当に良かったです」。ツアー屈指の飛ばし屋がグリーン上に手応えを感じ、首位を守り、2位との差を1から2打に広げた。

今季初、国内メジャー初優勝となった10月初旬日本女子オープン前、ショット、パットの数値、フォームをデータ解析し、体のひずみがわかった。「重心がずれていた」。かかと、両足外側に体重が乗っていた。前方、内側へ。両足親指付け根の母指球(ぼしきゅう)に乗せると、骨盤に上体が乗るようになった。

「アドレスがしっくり来るように。クラブは振りやすい位置になるように。パットは直せました」。安定したアドレス、ストロークが、今季開催14大会で唯一の高麗グリーンの強い芽に負けない球を生む。

同世代の渋野と同組だった。「一時期、不安そうに見えたけど、今は全くない。今日は“怖いな”と感じました」。28日の第3ラウンドは、ミレニアム世代の古江と回る。「スタイルは違うけど、いい流れで争いたい」。国内メジャー2連勝へ、残り2日。原は充実感でいっぱいだ。【加藤裕一】