松山英樹(29=LEXUS)が、日本男子ゴルフ界の悲願を達成した。日本人がマスターズに初挑戦した1936年(昭11)から85年、同じくメジャー4大会に日本人が初挑戦した1932年(昭7)の全米オープンから89年で、ついにメジャー優勝を勝ち取った。2位に4打差をつけて首位で出た松山は、4バーディー、5ボギーの73で回り、通算10アンダー、278。今大会出場10度目で初優勝を飾った。アジア人としても初優勝。2位のウィル・ザラトリス(米国)に1打差で逃げ切った。
ホールアウト後のテレビインタビューは以下の通り。
-表彰式では両手を上げてガッツポーズ。どんな気持ちだったか
松山 本当は18番でやりたかったけど、表彰式でできてよかったなと思います。
-どんな気持ちでプレーしようと思っていたか
松山 自分のベストを尽くすことだけを考えて、14~15アンダーまで行けば、追いつかれないと思っていたので、そこを目指してやっていました。
-出だしの1番でボギー。2番でバウンスバック。振り返ると
松山 正直、1番のティーグラウンドに行くまでは全然普通に行けたかなと思うけど、ティーグラウンドに立って、すごく緊張してきた。2番のティーショットで、いいショットが打てたので、そこからだいぶ落ち着いてできた。
-5番ではピンチをしのぐパーセーブもあった
松山 まあ、ミスパットなんですけど…。そういうのも今週は多くて。(結果的に好転して)よかったなと思います。
-8、9番の連続バーディーで、2位とは一時5打差ついた。リーダーボードは確認していたか
松山 そうですね。ずっとチェックはしていました。後半になって絶対に難しくなってくると思っていましたし、自分の状態が緊張して、簡単にバーディーを取れるような状態ではなかったので、1つずつミスをしないよう、しないようやっていた。最後にミスしたけど、よかったです。
-15番パー5も果敢に2オン狙いが、オーバーして池に入ったが
松山 あの時は4番アイアンだったので。3番アイアンだったら刻もうと思っていた。(同組の)ザンダー(シャウフェレ=米国)も3連続(バーディー)できていましたし、ここでバーディーを取れば、引き離せるかなと思っていたけど裏目に出ましたね。
-18番の丘を上がる時、パトロン(観衆)から総立ちで迎えられた
松山 2打差あってよかったと思いながら上がっていました(笑い)。
-黄色のウエアにしたのはなぜか(母校の東北福祉大は黄色のウエアが“勝負服”)
松山 なぜ? 特に意味はないけど、黄色とネービーだったら、グリーンジャケットに合うかなと思って。
-優勝選手に授与されるグリーンジャケットを意識していた
松山 いや、ウエアを決める時は全然そういうのはないんですけど、終わってみて、そういう風になったのでよかったなと思っています。
-子どもたちへのメッセージを
松山 やっと、日本人でもできるということが分かったと思う。僕もまだまだ頑張るので、メジャーを目指して頑張ってもらいたいなと思っています。
-初出場の際に、出場を後押ししてくれた、東北から応援している方へのメッセージを
松山 10年前、ここに来させてもらって、自分が変わることができたと思っている。10年は早いのか遅いのか分からないけど、こうやって、その時、背中を押してくれた人たちに、また良い報告ができたのは良かったなと思います。
-日本のファンに向けて
松山 最後はハラハラドキドキさせてしまったので、次に勝つ時は、しっかりと、いい勝ち方で終わりたいなと思っています。